【どう見るこの相場】日本株は為替次第で膠着感強める可能性

どう見るこの相場

 今週2月20日~24日の日本株は、企業の16年10~12月期業績発表が一巡して手掛かり材料難となり、為替次第の展開となりそうだ。3月14日~15日開催の米FOMC(連邦公開市場委員会)に向けて、一段と膠着感を強める可能性がありそうだ。

 前週(2月13日~17日)は、米国市場でNYダウが連日で史上最高値を更新する状況下でも、日本株は日経平均株価が13日80円高、14日220円安、15日199円高、16日90円安、17日112円安と、為替に連動して方向感に欠ける展開となり、週間では結局144円安となった。トランプ米大統領の通商・為替政策に対する警戒感で、米景気拡大期待の流れに乗れない形だ。

 為替は米FRB(連邦準備制度理事会)の3月利上げ観測が後退する形となり、円売りポジション調整の動きでドル安・円高圧力が優勢のようだ。今週は22日公表(日本時間23日)の米FOMC議事要旨(1月31日~2月1日開催分)が注目されている。

 こうした状況を勘案すれば、日本株は手掛かり材料難で為替次第の展開となりそうだ。日銀のETF買いが支えて下値は限定的だが、3月14日~15日の米FOMCに向けて一段と膠着感を強める可能性がありそうだ。

 物色面では主力株を手掛け難い中、値動きの軽い好業績中小型株を物色する動きが継続しそうだ。ただし、こうした銘柄の中には目先的な過熱感を強めている銘柄が少なくないため、全体軟調な地合いに押されて利益確定売りが強まる可能性にも注意しておきたい。

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