【編集長の視点】リファインバースは最高値から小反落も株式分割の権利取りを2Q増収増益業績が支援し押し目買い妙味

 リファインバース<6531>(東マ)は、前日23日に10円安の8160円と4日ぶりに小反落して引けたが、取引時間中には8530円まで買い進まれ、連日の上場来高値更新となった。同社株は、今年2月14日に株式分割を発表しており、この分割権利取りを同時発表の今6月期の2016年7月~12月期(第2四半期、2Q)累計業績の増収増益がサポートした。同社の業績、株価と連動性の強い米国市場の原油先物(WTI)価格が、前日23日に1バーレル=54ドル台と今年1月3日以来の高値へ反発したことも、同社の主力製品の再生樹脂の相対的な価格優位性を強めるとして業績期待を高めており、下値での押し目買い妙味、上値余地大を示唆している。

■今6月期通期業績は4期連続の増収増益で連続して過去最高を更新

 株式分割は、投資家の利便性の向上と同社株式の流動性の向上を目的に実施するもので、3月31日を基準日に1株を2株に分割する。

 一方、今期2Q累計業績は、売り上げ11億4800万円、営業利益1億2300万円、経常利益1億1400万円、純利益8900万円で着地した。2Q累計業績は初作成となるため前年同期比較はないが、参考数値としたIPO(株式公開)前の2016年6月期2Q累計業績に対しては、前年同期比13.6%増収、4.2%営業増益、2.7%経常増益、39.1%純益増益となった。東京オリンピックを控え、インバウンド(外国人観光客)関連による商業施設やホテルなどの大型改修工事が増加し、マンションのリフォーム・イノベーション、企業のオフィス移転・拠点統合なども加わって、再生樹脂事業と産業廃棄物処理事業の受注が増加して売り上げが拡大、この増収効果と原価低減により研究開発費や人員増強などの成長投資に伴う販管費増を吸収して増収増益となった。

 今6月期通期業績は、期初予想を据え置き売り上げ24億600万円(前期比13.5%増)、営業利益3億5100万円(同31.7%増)、経常利益3億1700万円(同28.6%増)、純利益2億300万円(同23.8%増)と4期連続の増収増益見込み、前期の過去最高を連続して更新する。前日23日の米国市場で一時1バーレル=54.94ドルと反発したWTI価格の高値推移は、なお業績上ぶれ期待を高めている。

■分割発表から2000円高も権利付きの3月末に向けなお急騰特性の再現期待が強い

 株価は、昨年11月30日のOPEC(石油輸出国機構)総会の減産合意、同12月10日のOPEC加盟国、非加盟国の減産合意をテコにしたWTI価格の上昇とともにストップ高を交えて8230円高値まで上値を追い、その後の6000円台を試す下押し場面からは、株式分割と2Q増収増益業績を歓迎して再騰、上場来高値8530円まで2020円高、31%高した。目先は利益確定売りも交錯するところだが、分割権利付きの今年3月末まで急騰特性の再現期待も底流しなお上値追いの展開が想定される。(本紙編集長・浅妻昭治)

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