【業績でみる株価】神島化学工業は17年4月期第3四半期累計大幅増益で配当増額修正、通期業績予想も増額の可能性

 神島化学工業<4026>(東2)は、窯業系の不燃内外装建材を主力としている。3月10日発表した17年4月期第3四半期累計の非連結業績は大幅増益だった。そして通期配当予想を増額修正した。通期業績予想も増額の可能性がありそうだ。株価は96年来の高値圏である。好業績や配当増額を評価して上値を試す展開が期待される。

 17年4月期第3四半期累計(5~1月)の非連結業績は、売上高が前年同期比3.6%増の169億61百万円となり、営業利益が同69.1%増の13億13百万円、経常利益が同72.6%増の12億50百万円、純利益が同54.7%増の9億50百万円だった。

 建材事業において、住宅分野では軒天井ボードの高級化製品、非住宅分野では耐火パネルの需要が増加した。利益面では増収効果に加えて、輸入燃料価格の下落や有形固定資産償却方法の変更も寄与した。

 通期の非連結業績予想は据え置いて、売上高が前期比2.9%増の224億50百万円、営業利益が同77.0%増の14億円、経常利益が同85.9%増の13億20百万円、純利益が同57.1%増の9億80百万円としている。

 通期会社予想に対する第3四半期累計の進捗率は売上高が75.6%、営業利益が93.8%、経常利益が94.7%、純利益が96.9%で、利益進捗率が高水準である。通期利益予想は増額の可能性が高いだろう。

 配当予想は期末2円増額して年間20円(第2四半期末7円、期末13円)とした。前期の年間12円(期末一括)との比較では8円増配となる。

 株価は3月7日に1726円まで上伸した。96年以来の高値圏である。週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインとなって上昇トレンドだ。好業績や配当増額を評価して96年高値2291円を試す展開が期待される。(MM)

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