【編集長の視点】竹本容器は続落も今期の連続最高純益・増配に積極中期計画の見直しがオンして底上げが有力

 竹本容器<4248>(東2)は、前日14日に13円安の1701円と4営業日続落して引けたが、配当権利落ち後の安値水準である1700円台で下げ渋る動きもみせた。今12月期純利益が連続して過去最高を更新し、配当も連続増配を予定していることを見直し下値に割安修正期待の押し目買いも続いた。中期経営計画で最終年度(2019年12月期)の純利益を10億1800万円となお拡大を目標としていることも改めて再評価されている。

■新規金型数は300型超に拡大しインド新工場の建設にも着手

 同社の今12月期業績は、売り上げ132億1800万円(前期比3.3%増)、営業利益12億5200万円(同0.5%減)、経常利益12億6400万円(同1.2%減)、純利益8億7000万円(同4.0%増)と増減マチマチで予想されたが、純利益は、前期の過去最高を連続更新する。開発提案型ボトルパッケージングメーカーとして顧客向けに積極的な提案営業を続け、プラスチック容器製造の新規金型数を前期の234型から300型超に拡大して売り上げは続伸するが、この金型などの設備投資や減価償却費の負担増、さらに前提の為替レートを1人民元=15.50円(前期実績16.36円)、1ドル=105円(同108.78円)の円高と想定したことなどが利益伸び悩み要因として響くが、純利益は続伸する。配当は、昨年12月の前期業績の上方修正とともに前期配当を30円(前々期実績28円)に増配したが、今期も32円への連続増配を予定している。

 なお中期経営計画では、2017年にインド工場建設に着手し2018年に稼働開始を予定するなどさらにグローバル展開を強めることなどから最終年度の2019年12月期の目標数値を売り上げ152億7200万円、営業利益14億6500万円、経常利益14億8100万円、純利益10億1800万円と設定している。

■値幅で20%強、日柄で4カ月と調整一巡を示唆しPER11倍台の割安修正に再発進

 株価は、前期第3四半期の好決算を評価して昨年来高値2155円まで買い進まれ、その後の前期業績の上方修正・増配でも2000円台をキープし、1974円で配当権利を落とした。配当権利落ち後は、今期業績が市場コンセンサスにやや未達として1700円台まで下値を探る推移を続けた。この調整は、値幅で20%超、日柄では4カ月と目先一巡を示唆し、投資採算的にも、PERは11倍台と東証第2部全銘柄平均の23倍台を大きく下回っているだけに、昨年来高値2155円奪回から2015年8月につけた上場来高値2344円も視野に入れ底上げに再発進しよう。(本紙編集長・浅妻昭治)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■地域と共に築いた「鮪解体ショー」で世界一の舞台へ  銚子丸<3075>(東証スタンダード)は、同…
  2. ■速乾・吸水機能を備えたブラ&ショーツ、11月7日から応援購入受付  グンゼ<3002>(東証プラ…
  3. 日産自動車 日産 NISSAN
    ■経営再建計画の一環として保有資産を最適化、20年間の賃貸借契約で本社機能維持  日産自動車<72…
2025年12月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031  

ピックアップ記事

  1. ■眠れる6900トンの金が動き出す、「都市鉱山」開発でリデュース株に追い風  今週の当コラムは、金…
  2. ■天下分け目の12月10日、FRB利下げで年末相場は天国か地獄か?  天下分け目の12月10日であ…
  3. ■AI・データセンター需要拡大に対応、測定能力は従来比最大2倍  リガク・ホールディングス<268…
  4. ■売り方手仕舞いで需給改善が後押し  師走相場では、リスクの大きい銘柄であっても、逆日歩のつく信用…
  5. ■師走相場は最終レースさながら、勝ち負け分ける「掉尾の一振」に熱視線  師走である。礼節一点張りの…
  6. ■金利環境改善が銀行株に追い風、逆張りの買いも有力視  今週の当コラムは、銀行株に注目することにし…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る