【業績でみる株価】日本フィルコンは17年11月期第1四半期大幅増益で通期予想を増額修正

 抄紙網などの産業用機能フィルター・コンベアを主力として、電子部材・フォトマスクも展開している日本フィルコン<5942>(東1)が4月3日発表した17年11月期第1四半期の連結業績は大幅増益だった。そして通期の業績予想を増額修正した。株価は16年12月高値から一旦反落したが、自律調整が一巡し、年初来高値を更新。好業績を評価して上値を試す展開が期待される。

 17年11月期第1四半期(12月~2月)の連結業績は、売上高が前年同期比4.2%増の67億85百万円、営業利益が同41.1%増の5億36百万円、経常利益が同40.5%増の5億32百万円、純利益が同4.1倍の12億35百万円だった。

 産業用機能フィルター・コンベア事業はやや伸び悩んだが、半導体・液晶・太陽光発電関連の電子部材・フォトマスク事業の好調が牽引して大幅増益だった。純利益は繰延税金資産の計上も寄与した。

 17年11月期通期の連結業績予想を増額修正した。売上高は10億円増額して16年11月期比2.7%増の280億円、営業利益は1億円増額して同23.5%減の14億50百万円、経常利益は1億円増額して同20.3%減の15億50百万円、純利益は7億50百万円増額して同14.4%増の19億円とした。

 電子部材・フォトマスク事業における太陽光発電システム設備販売の受注が好調に推移し、純利益は繰延税金資産の計上も寄与する。営業利益と経常利益は減益幅が縮小し、純利益は減益予想から一転して増益予想となった。

 株価は16年12月高値599円から一旦反落したが、615円まで上げて年初来高値を更新。週足チャートで見ると26週移動平均線近辺で下げ渋る動きだ。自律調整が一巡し、好業績を評価して上値を試す展開が期待される。(MM)

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