【どう見るこの相場】基本は様子見ムードだが、値ごろ感で一旦は反発

どう見るこの相場

 今週4月10日~14日の株式市場は、基本的には政治・地政学リスクや3月期決算発表を控えて様子見ムードだが、値ごろ感の買いで一旦は反発の可能性がありそうだ。

 前週4月3日~7日の日本株は、日経平均株価が年初来安値1万8532円まで下落する場面があり、調整色を強めた。週末7日に米3月雇用統計を控えていたうえに、為替が1ドル=110円台前半までドル安・円高水準に傾き、米国によるシリア軍基地攻撃で地政学リスクも意識された。

 今週4月10日~14日は重要イベントが少なく、週末14日は欧米市場がグッドフライデーの祝日で休場となることもあり、様子見ムードを強めやすい状況だ。4月下旬から本格化する3月期決算発表も控えている。

 需給面で海外勢の売り越しが縮小傾向にあることや、個人投資家中心に押し目買い意欲が強いことなどを背景として、値ごろ感からの買いで一旦は反発が期待されるものの、基本的には引き続き国内外における政治リスクや地政学リスクが警戒される形になりそうだ。米国によるシリア軍基地攻撃で高まった地政学リスクへの意識が緩和されるかどうかが注目点となる。

 また日経平均株価は、1万9000円~1万9500円のモミ合いレンジから下放れの形となっただけに、チャート面では下値模索に注意が必要となる。

 為替については、注目された7日の米3月雇用統計で非農業部門雇用者増加数が市場予想を大幅に下回ったため、米FRB(連邦準備制度理事会)の利上げペース加速に対する市場の見方が分かれることになる。為替は1ドル=111円近辺で膠着感を強める可能性がありそうだ。(MM)

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