メタウォーターはオランダ ヴィアデン浄水場で砂ろ過逆洗排水処理設備の試運転を開始

■セラミック膜を利用した砂ろ過逆洗排水を有効活用

メタウォーター<9551>(東1)は、オランダのヴィアデン浄水場で、セラミック膜による砂ろ過逆洗排水処理設備の試運転を開始したとし、併せて両島浄化センター(長野県松本市)の竣工及び披露式を開催したと発表した。

ヴィアデン浄水場が位置するTwente地域は、元来地下水が少なく、タイヤ工場火災による表流水汚染や給水人口増加による水不足など、近年、水ストレスが高まっている。一方で、同浄水場の砂ろ過の逆洗排水においては、造水量の10%近い水が排水として処理されていた。

当設備はこれらの問題に対し、逆洗排水をセラミック膜でろ過し、再び浄水工程に戻すことで、水資源の有効活用をはかるとともに、発生する汚泥量を低減させるとしている。(写真=セラミック膜を使った砂ろ過逆洗排水処理設備)

 今回、砂ろ過逆洗排水処理にセラミック膜が採用されたのは、排水を浄水工程に戻し再利用する際に要求されるマルチバリア(細菌等に対する除去性)性能のほか、膜破断の心配が無い高い耐久性や安定した運転を低動力で実現できる点、また、既存設備・建屋を維持したまま施設内の限られたスペースを活用し設置が可能な点など、システム性能と経済性の両面について、オランダ最大の水道公社Vitensから高く評価されたことによる。

また、メタウォーターは13年に長野県松本市より両島浄化センターの消化ガス発電設備工事を受注し、建設を進めてきたが、この度、燃料電池を使用した消化ガス発電設備が竣工。本年2月より運転を開始するとした。これを記念して、6日、松本市の主催で「両島浄化センター 消化ガス発電設備 竣工披露式」が開催された。(写真は=松本市坪田副市長をはじめ多数の関係者が参加)

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両島浄化センターでは、年間約110万m3のバイオガス(メタン等)が発生しており、当事業は、このバイオガスを有効活用するため、燃料電池を利用した発電設備を導入し、売電により維持管理費の低減を図るものである。

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