【業績でみる株価】ハーモニック・ドライブ・システムズは17年3月期第4四半期の受注高と売上高は過去最高

 精密制御減速装置を主力としてメカトロニクス製品も拡大しているハーモニック・ドライブ・システムズ<6324>(JQ)が4月11日発表した17年3月期第4四半期の単体ベースの受注高と売上高は、四半期ベースとして過去最高だった。株価は上場来高値圏で堅調だ。好業績を評価して上値を試す展開が期待される。

 17年3月期第4四半期の単体ベースの受注高は減速装置が前年同期比2.1倍の123億81百万円、メカトロニクス製品が同40.5%増の14億71百万円、合計が同2.0倍の138億53百万円、売上高は減速装置が同13.2%増の60億37百万円、メカトロニクス製品が同28.6%増の13億25百万円、合計が同12.6%増の73億63百万円だった。

 用途別には産業用ロボット、FPD(フラットパネルディスプレイ)製造装置、半導体製造装置、モーターメーカー向けギアヘッドおよび工作機械向けが増加した。特に小型組立ロボット用減速装置が大幅増加した。

 第4四半期累計で見ると、受注高は減速装置が同51.5%増の290億45百万円、メカトロニクス製品が同18.5%増の50億17百万円、合計が同45.5%増の340億63百万円で、売上高は減速装置が同14.4%増の222億08百万円、メカトロニクス製品が同4.8%増の45億39百万円、合計が同12.7%増の267億47百万円だった。

 17年3月期連結業績予想(3月22日に特別利益計上に伴って純利益を増額修正)は、売上高が16年3月期比6.1%増の300億円、営業利益が同6.3%増の81億円、経常利益が同7.3%増の84億円、純利益が同4.1倍の205億円としている。好調な受注を背景に増額余地があり、18年3月期も好業績が予想される。

 株価は4月3日の上場来高値3670円まで上伸した。その後は利益確定売りで一旦反落したが自律調整の範囲だろう。週足チャートで見ると3000円近辺でのモミ合いから上放れて13週移動平均線がサポートラインの形となった。好業績を評価して上値を試す展開が期待される。(MM)

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