クリーク・アンド・リバー社は知的財産エージェンシーを本格的にスタート

■大学や中小・ベンチャー企業の研究・開発の成果を大企業などに紹介し、外部連携を促進するプロデュース事業を開始

 クリーク・アンド・リバー社<4763>(東1)のプロフェッサー(研究者)・エージェンシーは2017年4月より、大学や中小・ベンチャー企業の研究・開発の成果を大企業などに紹介し、外部連携を促進するプロデュース事業を開始する。サービスの名称は「オープンイノベーションプロデュース事業」で、知的財産エージェンシーの本格的なスタートとなる。

 2015年の国内での特許出願件数は31万8,721件あり、そのうち未利用の特許(休眠特許)は、約65%存在すると同社では推測している。そこで、同社は、大学や中小企業などの研究・開発の貴重な成果でありながら利用されていない特許こそが産業発展のための重要な知的財産であると捉え、C&Rグループがネットワークする約60,000名のクリエイターをはじめとした17万人のプロフェッショナルの協力のもと、新たな収益を生み出すためのアイデアを提案する。

 「オープンイノベーションプロデュース事業」の第1弾の参画大学として、明治大学(学長:土屋恵一郎)が決定した。

 同大学の研究の中で、現在、注目されているのは、理工学部 機械工学科 専任講師である石田祥子博士が研究している折り紙工学である。この折り紙工学を応用することで、新たな新製品を開発する可能性が高いことが分かってきた。近々研究結果の成果があらわれるものと期待される。

「オープンイノベーションプロデュース事業」概要
 技術やノウハウを持つ大学や中小・ベンチャー企業、企業の成長を加速させる企業や投資家、C&Rグループのプロフェッショナルが集まる場(プラットフォーム)を構築して、オープンイノベーションを促進。
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 研究成果の登録および相談は無料で、実際に共同研究などのスタートが決定した際に、手数料が発生する成果報酬型の契約となる。明治大学とも、当内容で契約をしており、今秋までに建築やファッション、クリエイティブ分野などでの活用手法の提案を行う予定。

 サービスの運用にあたり、同社のIT分野のグループ会社、リーディング・エッジ社とエコノミックインデックス社と共にAI技術の一つである機械学習を、外部連携先の選定に活用する取り組みを実施する。論文などの研究成果データをAIが単語やデータ、文章パターンや画像の特徴などに自動で分析して分類。技術や研究者を求めている企業のニーズに最適なシーズを選び出し、共同開発などに繋げる仕組みとなる予定。あわせて、研究・開発成果を、一般ユーザーに向けて分かりやすく紹介するサービスも検討している。

 同社がネットワークする映像・Webクリエイターなどを活用し、動画やWeb、雑誌でプロモーションを行い、大学などの重要な資産である論文が研究室や研究者にとって新たな収益になるばかりでなく、研究開発の成果が広く社会に活用されることで企業などの収益が拡大するエコシステム(企業間連携)を機能させることで、日本の産業全体の付加価値の向上が実現することになる。

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