【材料で見る株価】三菱ケミカルは子会社化したレイヨンがエアバス社に炭素繊維納入、大幅増益で株価見直し本格化

材料でみる株価

三菱ケミカルホールディングス<4188>(東1・売買単位100株)は、傘下の三菱レイヨンが開発した炭素繊維を欧州大手航空機メーカーのエアバス社に供給することになった。好業績も加わり株価は本格的な上げ相場に突入しよう。

同社は合化学メーカーの最大手。三菱レイヨンを完全子会社化した。その三菱レイヨンがこのほど、これまでの炭素繊維より強度が1.5倍に高めた炭素繊維を開発しこの炭素繊維をエアバス社が新型機、「A320neo」の航空機のエンジンに導入されることになった。

具体的には、これまで金属部品が使われていたエンジンの外側を覆うケースを内部で支える部品にこの炭素繊維が使用される。エンジン部品に炭素繊維が使用されると燃費の改善にもつながるため、今後採用が増加することが予想される。

三菱レイヨンの炭素繊維の売上高は約600億円だが、このうち航空機向けは約10%にとどまっているが、これを近いうちに30%にアップさせるという。炭素繊維は今後、航空機だけにとどまらず自動車部品などにも本格的に導入される可能性があるなど、市場規模は拡大するとみられる。炭素繊維市場で独走している東レに同社がどこまで追いつけるかが注目されている。

また、2月4日に発表した同社の2014年4~12月期の連結決算は絶好調だった。タッチパネル用フィルム、産業機械向け樹脂加工品、太陽日酸の完全子会社化による差益発生で、売上高2兆6803億4400万円(前年同期比8.0%増)、営業利益1242億6700万円(同41.6%増)、経常利益1275億2700万円(同51.1%増)、純利益754億1600万円(同2倍)となった。

今3月通期(2015年3月期)では、売上高3兆6800億円(前期比5.2%増)、営業利益1600億円(同44.8%増)、経常利益1530億円(同48.4%増)、当期純利益470億円(同45.7%増)と増収大幅増益を確保する見込みである。予想一株当たり利益は31円91銭(前期21円90銭)にアップする。

さらに、続く来期は売上高4兆1000億円(今期予想比11.4%増)、営業利益2200億円(同37.5%増)、経常利益2100億円(同37.3%増)、当期純利益6300億円(同34.0%増)と引き続き4割近い増益率を確保するという見方が出ている。この時点の予想一株当たり利益は42円80銭になる。

同社のような巨大企業が連続して大幅な増益を確保する見通しであることは、特筆に値する。来期の予想一株当たり利益で計算したPERは14倍と低く割安だ。しかも、期待の炭素繊維といった材料を抱えており、まさに株価は見直し余地が大きいと言える。

チャート的には2014年5月の402円を起点に2段上げを示現した。そして2014年12月の654円90銭を高値に、2015年1月には560円50銭まで下げた。これで目先筋の売りは峠を越し、現在は610円前後に戻している。本格的な第3段上げ突入寸前の今こそ、積極的に買ってみたい。ひと波動約150円という過去のパターンを今回も当てはめてみると、当面の目標値は710円となる。

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