【編集長の視点】ピクスタは反落も業績下方修正を織り込み先行投資の成長戦略を手掛かりに底上げ途上

編集長の視点

 ピクスタ<3416>(東マ)は、前日18日に14円安の1166円と反落して引けた。同社株は、今年4月17日につけた上場来安値1121円からリバウンドしており、戻り売りも交錯し底固めを続けた。ただ下値には、今年2月24日に開示した売り上げを上方修正、利益を下方修正した今12月期の業績修正は織り込み済みとして、この利益の下方修正要因となった韓国Topic Images Inc.社の子会社化や出張撮影マッチングサービス「fotowa」の営業エリア拡大などの先行投資による成長戦略を再評価する買い物が依然として根強かった。今年4月17日に不動経済研究所により発表された今年3月の首都圏での新築分譲マンションの発売戸数が、2カ月連続で前年同月を上回った業界環境の好転も、フォローの側面材料視されている。

■韓国で「PIXTA」を立ち上げ国内PIXTA事業では定額制販売を倍増

 韓国Topic社は、韓国で主に高価格帯の写真・イラスト素材の販売・制作を手掛けているが、韓国には、ピクスタが展開しているインターネット上で写真・イラスト・動画などのデジタル素材を低価格に販売するオンラインマーケットプレイス「PIXTA」が普及しておらず、Topic社の株式5万2000株(議決権所有割合80.0%)を1億3000万円で取得して子会社化し、韓国で同サービスを速やかに立ち上げ低価格デジタル素材市場の拡大とシェア獲得を目指す。まず今年6月に韓国版の「PIXTA」をリリースし26万点の韓国ローカルコンテンツの販売を開始する。

 ピクスタは、今年2017年を「積極投資」の年と位置付け、国内PIXTA事業の安定的な増加、新規事業の成長加速、新規投資による事業機会の拡大を図るが、今回のTopic社の子会社化もその一貫となる。国内PIXTA事業の展開では、過去最高を続ける単品販売に加えて定額制販売を重視して売り上げを5億8900万円へ倍増させ、今年4月12日には「fotowa」の営業エリアを北関東に拡大して年内の月間撮影件数1200件の出張撮影サービスを目指し、昨年11月に資本・業務提携したクレオフーガ(岡山市北区)の音楽投稿サービス「クレオフーガ」の音素材との相乗効果を高め、さらに台湾、タイなどでの海外展開を強化している。

 今12月期業績は、期初予想が修正され、売り上げは1億3900万円上方修正され、24億1300万円(前期比37.2%増)と連続増収率を伸ばす。しかし利益については、Topic社の人員増強、デジタル素材制作・獲得のために費用負担、子会社化に伴うのれん代償却費用発生などから下方修正され、このうち純利益は、期初予想を5400万円引き下げ400万円(前期実績1億円)と見込んでいる。ただ一連の成長戦略で同社の企業価値が一段と充実するだけに、この利益下方修正は一過性の業績修正にとどまるとの見方も強まっている。

■25日線から6%超の下方かい離と下げ過ぎを示唆し3分の1戻し、半値戻しとリバウンド拡大

 株価は、今年年初に「fotowa」の営業エリアを東海・関西に拡大したことを評価して年初来高値1750円と買われ、今期業績の減益転換予想、今期利益の下方修正で1142円まで下値を探り、「fotowa」の営業エリアをさらに北関東に拡大したことで1200円まで小戻したが、地政学リスク懸念で全般相場が波乱模様となっていることが波及して上場来安値まで再調整した。テクニカル的にも25日移動平均線から6%超の下方かい離と下げ過ぎを示唆しており、底上げに再発進、まず年初来高値からの調整幅の3分の1戻しの1300円台、半値戻しの1400円台とリバウンド幅を拡大させよう。(本紙編集長・浅妻昭治)

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