【新規上場(IPO)銘柄】テモナは「たまごリピート」と「ヒキアゲール」の成長余地拡がる、高値奪回が視野に入る

株式市場 IPO 鐘

 テモナ<3985>(東マ)は、4月6日に東京証券取引所マザーズに上場した。同社では、「たまごリピート」と「ヒキアゲール」という2つのサービスによって、WEB上での“定期販売” と“接客” をサポートしている。“集客” を行うためのメディアや、IoT 技術を活用した“消費・利用” シーンでのアフターフォロー&アプローチのサービスを立ち上げを計画している。集客、接客、販売、アフターフォローと、ビジネスの川上から川下まですべての領域で軸となるサービスをつくり、各領域では軸を起点にサービスを拡大させ、水平と垂直2つの方向で事業を拡大している。

 定期販売に適したショッピングカート付通販システム「たまごリピート」及び、CPO低減やコンバージョン率引き上げを目的としたウェブ接客ツール「ヒキアゲール」は新規顧客獲得等の営業活動に尽力しているほか、「たまごリピート」の健康食品・化粧品等のリピート通販市場以外の領域をターゲットとして別ブランド化した「たまごサブスクリプション」においては、食品等の商材を扱うサブスクリプションコマースの市場開拓に注力している。

 今2017年9月期第1四半期業績実績は、売上高2億4600万円、営業利益5300万円、経常利益5100万円、純利益3400万円に着地。

 今17年9月期業績予想は、売上高10億3900万円(前期比32.2%増)、営業利益1億9000万円(同47.9%増)、経常利益1億9600万円(同55.1%増)、純利益1億3700万円(同58.2%増)を見込む。成長投資を優先させるため、配当は無配を予定している。

 株価は、上場2日目の4月7日に公開価格2550円の3.16倍に相当する8050円で初値を付けた後、8日高値8800円と上昇。14日安値5170円まで短期調整を挟んで切り返している。2012年9月末時点でアカウント数は156だったが、16年9月末時点で833に、流通総額は832億円に急拡大と高い伸びを示していることから、今後の成長に対する期待感が高まった。現在の顧客は消耗品商材を扱う事業規模が中位層のEC事業者が主だが、食品、雑貨・アパレル市場の上位層に対象を拡げ、さらに中長期的には、あらゆる商品・サービスを扱う幅広い層を対象に事業を拡大する方向で、成長の余地は拡がる。短期的な売り一巡感が出ており、高値奪回も視野に入りそうだ。(株式評論家・信濃川)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■グローバルモデルに匹敵する日本語対応の高性能生成AIを4月から順次提供  ELYZAとKDDI<…
  2. ■優勝への軌跡と名将の言葉  学研ホールディングス<9470>(東証プライム)は3月14日、阪神タ…
  3. ■新たな映画プロジェクトを発表  任天堂は3月10日、イルミネーション(本社:米国カリフォルニア州…
2024年4月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ピックアップ記事

  1. ■金先物と原油価格、史上最高値に迫る―地政学リスクが市場に与える影響  今週のコラムは、異例中の異…
  2. ■「虎」と「狼」の挟撃を振り切り地政学リスク関連株で「ピンチはチャンス」に再度トライ  東京市場は…
  3. ■海運株と防衛関連株、原油価格の動向に注目集まる  地政学リスクによる市場の不安定さが増す中、安全…
  4. ■中東緊張と市場動向:投資家の選択は?  「遠い戦争は買い」とするのが、投資セオリーとされてきた。…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る