【編集長の視点】No.1は最安値水準から5連騰、続伸業績を手掛かりに直近IPO株人気が増勢

 No.1<3562>(JQS)は、大型連休の谷間の前日1日に46円高の2700円と5営業日続伸して引け、今年4月13日につけた上場来安値2390円に並ぶ安値水準からの底上げを鮮明化した。同社株は、今年3月28日に新規株式公開(IPO)されたばかりだが、IPO後の初決算として発表した今2018年2月期業績の続伸を予想したことを見直し下げ過ぎとして直近IPO株買いが増勢となった。既上場の類似のOA機器関連株、オフィス関連株が、5月相場入りとともに好調な四半期業績を評価して内需関連株を高め年初来高値を更新したことも、大型連休明け後の同社株の株価好展開期待を高めている。

■今期の人材採用も80人と高水準をキープし循環型のビジネスモデルに磨き

 同社の業績は、前2017年2月期業績が、今年3月28日のIPO時予想通りに前々期比3.8%増収、13.1%営業増益、38.6%経常増益、83.8%純益増益で着地したあとを受け、今2018年2月期業績は売り上げ74億3700万円(前期比5.4%増)、営業利益3億3000万円(同8.8%増)、経常利益3億1100万円(同7.2%増)、純利益2億300万円(同6.7%増)と予想している。

 同社は、「日本の会社を元気にするNo.1のビジネスパートナー」を実現することを経営ビジョンに大手企業・中堅企業・中小企業・個人事業主向けにOA関連商品や情報セキュリティー関連機器を販売するオフィスコンサルティング事業と、販売後の機器の保守・メンテナンスを行うシステムサポート事業とを展開し、両事業の営業マンや「テクニカルコンシェルジュ」と呼ぶサービスマンなどにより顧客のニーズを的確に把握するとともに、一部で自社で企画・開発した機器も提供して顧客満足度も高める独自の循環型のビジネスモデルを特徴としている。今期も、採用人数は、新卒、中途採用を含めて前期の81人と横並びの80人と高水準を予定、今期のオフィスコンサルティング事業の売上高が、51億3900万円(前期比10.1%増)、営業利益が3億1300万円(同40.3%増)と続伸することなどが寄与する。

■上場来高値からの調整幅の3分の1戻しクリアで弾みをつけ半値戻し、全値戻しを視野

 株価は、今年3月28日に公開価格1570円でIPOされ、3460円で初値をつけストップ高を交えて上場来高値4135円まで買い進まれる高人気となったが、地政学的リスクや円高・ドル安進行に伴う全般波乱相場の波及で上場来安値2390円まで大きく調整した。同安値から下げ過ぎとして急速に戻してすでに調整幅の3分の1戻しをクリアした。既上場の類似会社が、年初来高値を更新していることも連想され、内需関連株人気を高めて半値戻しから全値戻しを目指し再発進に弾みをつけよう。(本紙編集長・浅妻昭治)

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