【株式評論家の視点】燦キャピタルマネージメントはミニゴールデンクロスを示現、今18年3月期黒字転換を見込む

株式評論家の視点

 燦キャピタルマネージメント<2134>(JQS)は、業績回復と向上のために、上場以来の中核事業である不動産を中心に、投資及び投資マネジメントという枠組みの中で、より安定した経営基盤を構築するため、事業及び経営体制のリ ストラクチャリング(再構築)を進め、国内外のクリーンエネルギー事業、宿坊を中心とするインバウンド向け事業、不動産事業への投資資金とし、新たな収益基盤の構築に尽力している。

 5月12日大引け後に3月期本決算を発表。前2017月3月期業績実績は、売上高2億8900万円(前の期比19.0%減)、営業損益2億4900万円の赤字(同9400万円の赤字)、経常損益3億2200万円の赤字(同1億5700万円の赤字)、最終損益10億0800万円の赤字(同1億9300万円の赤字)に着地。

 今18年3月期は、不動産事業では、国内においては、前期に東京支店を開設し、関西圏のみならず首都圏でも情報収集を行い、インバウンド向け宿泊関連事業と資産運用向け販売用不動産事業を推し進める。鳥取カントリー倶楽部では、同社所有のゴルフ場、鳥取カントリー倶楽部については、本年開業40周年を迎え営業を強化し、売上高と営業利益の増加を目指す。また、クリーンエネルギー事業では、前期子会社化したSUN GREEN POWER ENERGY PTE. LTD. を中心に国内外のクリーンエネルギー事業への投資を進めているが、収益に貢献するのは来2018年3月期以降となる見込みで、将来的に同社の収益の柱にするため投資を進める計画。

 今18年3月期業績予想は、売上高は5億1500万円(前期比78.1%増)、営業損益5700万円の黒字(同2億4900万円の赤字)、経常損益5300万円の黒字(同3億2200万円の赤字)、最終損益4600万円の黒字(同10億0800万円の赤字)と黒字転換を見込む。

 株価は、1月10日につけた年初来の高値94円から4月12日に年初来の安値57円まで調整を挟んで上昇。テクニカル的には5日移動平均線が25日移動平均線を上抜きミニゴールデンクロスを示現。週足でも13週移動平均線を突破し、上昇に弾みがつきそうな気配となっている。「継続企業の前提に関する重要事象等」に記載のとおり、同社には継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が存在しているが、前期に2回の第三者割当増資を実施し、財務基盤の強化を図り、安定した収益基盤を構築に尽力しており、今期黒字化への期待感を背景にリバウンド幅を拡げる可能性はありそうだ。(株式評論家・信濃川)

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