エフティグループは年初来高値圏、18年3月期2桁増収増益・連続増配予想で予想配当利回り4%台

【アナリスト水田雅展の銘柄分析

 エフティグループ<2763>(JQ)は法人向け環境関連商品・情報通信機器販売を展開し、M&Aも積極活用してストック型収益・業容拡大戦略を推進している。18年3月期は2桁増収増益・連続増配予想である。これを好感して株価は急伸し、年初来高値圏で堅調に推移している。4%台の予想配当利回りなど指標面の割安感も見直して上値を試す展開が期待される。

■法人向けLED照明、ビジネスホン、OA機器などの販売が主力

 13年6月TOBで光通信<9435>の連結子会社となり、15年8月持株会社に移行して社名をエフティコミュニケーションズからエフティグループに変更した。

 法人事業(中小企業・個人事業主向けLED照明等環境関連商品、ビジネスホン・OA機器・SOHOスモールサーバー等情報通信機器の販売、WEB制作サービスやインターネットサービスの提供)、コンシューマ事業(一般消費者向けインターネットサービスの提供、ドコモショップ運営)を展開し、17年3月期の事業別売上高構成比(連結調整前)は法人事業74%、コンシューマ事業26%である。
■ストック型収益を拡大、M&A・アライアンスも積極活用

 LED照明や空調などの環境商材を重点分野と位置付け、定額保守サービスなどストック型収益の積み上げ、M&Aも活用した業容拡大、海外展開、プラットフォーム事業の強化を推進している。

 13年10月アレクソンを子会社化、13年11月グロースブレイブジャパンを子会社化、13年12月ニューテックを子会社化、子会社ViewPointを設立、14年9月アドマウントを子会社化、15年9月レカム<3323>広島支店の通信機器等販売事業譲り受け、15年12月アローズコーポレーションと資本業務提携、16年4月エージー・ジャパンと資本業務提携、16年7月トップマークスと合弁会社リアン(持分法適用会社)を設立、エコテクソリューション社を子会社化、コーウェル社と資本業務提携、16年8月レカムの中国現地法人レカムビジネスソリューションズ社(大連)に出資した。16年10月アローズコーポレーションを子会社化した。

■グループ再編も推進

 16年3月子会社FRONTIERがグループの環境事業関連会社として太陽光発電設備および蓄電池の販売を開始、16年4月子会社アイエフネットのWEBサイト制作サービス部門を子会社TRUSTに移管、環境関連商品販売事業を子会社大和環境設備に移管した。アイエフネットは光コラボレーション「ひかり速トク」およびインターネットサービスプロバイダーの通信事業者と位置付けた。

 16年6月コンシューマ事業のドコモショップ半道橋店と高見店の店舗運営会社が連結子会社サンデックスから富士通パーソナルズに変更になった。ドコモショップ北上店・宮古千徳店・西根店の3店舗は引き続きサンデックスが運営する。

 16年7月の法人事業組織変更で、事業会社をエフティコミュニケーションズ、エフティエコソリューション(大和環境設備が商号変更)、TRUST、エフティ北日本(エフティコミュニケーションズの北日本地区を分社)、エフティ東北(エフティコミュニケーションズの東北地区を分社)、エフティコミュニケーションズウエスト、エフティ東海(エフティコミュニケーションズウエストの東海地区を分社)、エフティ中四国(グロースブレイブジャパンが商号変更)、エフティ九州(エフティコミュニケーションズウエストの九州地区を分社)とした。

 また16年9月エフエネ(エフティエナジーが17年3月商号変更)が電力事業に参入し、17年4月新しい電力サービスブランド「エフエネでんき」を開始した。

 海外はタイ子会社をASEAN地域への事業展開拠点として、LED照明など環境商材の販売を推進している。また15年9月フィリピン現地法人FTグループ・フィリピンを設立、16年11月インドネシアのMTI社を子会社化した。

■17年3月期は減益

 5月10日発表した前期(17年3月期)連結業績は、売上高が前々期(16年3月期)比6.7%増の397億12百万円、営業利益が同13.7%減の42億04百万円、経常利益が同13.9%減の41億65百万円、純利益が同22.7%減の22億73百万円だった。

 コンシューマ事業はアローズコーポレーションの新規連結などが寄与したが、法人事業において新規開拓を促進するリスト戦略で既存顧客営業を制限した影響、営業社員の年間休日数を105日から120日に増加した影響、16年4月新卒入社199名という過去最大規模の増員で一時的に生産性が低下した影響で減収減益となり、全体として減益だった。

 差引売上総利益は同1.3%減少し、差引売上総利益率は44.9%で同3.7ポイント低下した。また販管費は同3.3%増加したが、販管費比率は34.4%で同1.1ポイント低下した。特別損失では投資有価証券評価損1億円、貸倒引当金繰入額1億20百万円を計上した。ROEは18.9%で同7.3ポイント低下、自己資本比率は51.5%で同5.1ポイント低下した。

 配当は年間34円(第2四半期末14円、期末20円)とした。15年10月1日付株式3分割を考慮して16年3月期を年間24円に換算すると実質的に10円増配となる。配当性向は50.4%である。なお利益還元の基本方針を「安定した配当を継続的に実施する」から「親会社に帰属する当期純利益に対する配当性向50%を目途に将来の事業展開等を総合的に勘案する」に変更した。

 セグメント別(連結調整前)に見ると、法人事業は売上高が同7.2%減の293億95百万円で営業利益が同20.2%減の45億03百万円だった。UTM・サーバが9.2%増収、WEBサイト制作等サービスが21.5%増収と堅調だが、LED照明が13.6%減収、ビジネスホンが12.0%減収、OA機器が33.5%減収だった。

 コンシューマ事業は売上高が同76.9%増の105億38百万円で営業利益が1億26百万円の赤字(前々期は3億51百万円の赤字)だった。アローズコーポレーションの新規連結で太陽光発電設備関連売上24億90百万円が寄与した。光コラボ自社サービス「ひかり速トク」の利用回線数は、16年3月末比3万3084回線増加して8万3309回線となった。

 なお四半期別の業績推移を見ると、売上高は第1四半期92億08百万円、第2四半期92億54百万円、第3四半期104億28百万円、第4四半期108億22百万円で、営業利益は10億60百万円、8億06百万円、10億26百万円、13億12百万円だった。17年3月の月額ストック型粗利益額は2億85百万円で、16年3月時点と比較して月額56百万円増加した。

■18年3月期は2桁増収増益・連続増配予想

 今期(18年3月期)の連結業績予想(5月10日公表)は、売上高が前期(17年3月期)比10.8%増の440億円、営業利益が同14.2%増の48億円、経常利益が同15.2%増の48億円、純利益が同16.5%増の26億50百万円としている。配当予想は同6円増配の年間40円(第2四半期末20円、期末20円)で、予想配当性向は50.2%となる。

 法人事業における新卒社員教育強化による社員1人当たり生産性向上、電力小売サービスの本格展開、ストック商材である節水装置JETの販売強化、新規営業強化のリスト戦略効果、店舗向けソリューション営業の強化、コンシューマ事業における光コラボ「ひかり速トク」およびアローズコーポレーションの太陽光発電設備の販売強化、海外事業の本格展開などで2桁増収増益予想である。

 法人事業は売上高が同2.0%増の300億円で営業利益が同4.3%増の億円、コンシューマ事業は売上高が同32.8%増の140億円で営業利益が4億円の黒字(前期は1億26百万円の赤字)の計画としている。

■株価は年初来高値圏で堅調、指標面の割安感も見直し

 株価の動きを見ると、18年3月期2桁増収増益・連続増配予想を好感して、5月11日に年初来高値870円まで急伸した。その後も年初来高値圏で堅調に推移している。

 5月26日の終値846円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS79円76銭で算出)は10~11倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間40円で算出)は4.7%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS364円31銭で算出)は2.3倍近辺である。時価総額は約307億円である。

 週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインの形となり、26週移動平均線も上向きに転じて先高感を強めている。4%台の予想配当利回りなど指標面の割安感も見直して上値を試す展開が期待される。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)

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