【株式評論家の視点】LITALICOは18年3月期は新規開設30拠点を計画、今期2ケタ増収増益の続伸見込む

株式評論家の視点

 LITALICO<6187>(東1)は、本年3月17日に東京証券取引所マザーズ市場から同取引所市場第一部へ市場変更。働くことに困難のある方向けの就労支援サービス「LITALICOワークス」、学ぶことに困難がある子ども向けのオーダーメイド学習教室「LITALICOジュニア」、IT×ものづくり教室「LITALICOワンダー」を展開している。昨年には、ネット事業を開始。うつの予防回復SNS「U2plus」の事業譲受、子育てメディア「Conobie」、発達障害ポータルサイト「LITALICO発達ナビ」をスタートしている。

 一般就労等を希望される障害者等を対象としたLITALICOワークス事業の一層の強化や業務効率の改善、発達障害がある児童を対象としたLITALICOジュニア事業への投資を継続している。具体的には、前2017年3月期の新規開設数は、就労移行支援事業6拠点、児童発達支援事業6教室、放課後等デイサービス事業12教室、その他(LITALICOワンダー事業)1教室。17年3月末の就労移行支援事業の拠点は59、児童発達支援事業の拠点は76、その他は5拠点となっている。18年3月期は新規開設30拠点を計画している。

 前17年月3期業績実績は、売上高87億2900万円(前の期比20.2%増、営業利益6億6900万円(同19.2%増)、経常利益6億5000万円(同21.9%増)、純利益4億1900万円(同40.2%増)に着地。

 今18年3月期業績予想は、売上高102億5400万円(前期比17.5%増)、営業利益8億0500万円(同20.2%増)、経常利益8億2700万円(同27.1%増)、純利益5億1000万円(同21.7%増)の2ケタ増収増益の続伸を見込む。

 株価は、1月13日の年初来安値1351円から4月3日に年初来高値1897円と上昇。4月13日安値1450円と短期調整。1500円割れで下値を固め5月25日高値1830円と買い直された後、モミ合っている。発達障害児等の特別な支援が必要な児童に対して、担当する教員を安定的に配置することを一つの柱とする義務教育標準法等の改正法案が閣議決定されるなど、政府が少子化対策の一環として、発達障害児支援も重点項目として取り上げているほか、障害者の就労分野においては、平成30年度から法定雇用率の算定基礎に精神障害者が加わり、法定雇用率が引き上げられる方向で、障害者雇用に対する旺盛な需要が見込まれており、高い成長が続く見通し。立会外分売実施に伴う売りは一巡した感があり、ここから徐々に上値を試すか注目するところだろう。(株式評論家・信濃川)

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