マルマエ:過去1年間の最高残高8.5億円を記録(5月末)

■半導体受注残高3.7倍(昨6月比)~市場拡大視野に生産能力強化急ぐ

 半導体・FPD製造装置用の真空部品など、精密切削加工のマルマエ<6264>(東マ)は、先に今8月期業績について売上高13.9%、営業利益37.7%、経常利益37.8%、当期純利益40.2%それぞれ上方修正(5月11日開示)したが、引き続き順調な出荷検収を維持しながら、各分野の5月末受注残高は3分野を合わせ859百万円となり、年間最高残高となった。

 各分野の受注残高は揃って増加したが、特にこの1年間高水準の受注残高を維持している半導体分野が1年前からほぼ毎月水準を高め、5月末残高は昨年6月末残高167百万円の3.7倍を上回る620百万円となった。

 FPD分野も引き続き2億円台を維持し前年同月に比べ23.6%増の214百万円となった。

 その他分野はスマホ等の各種携帯端末関連の受注で24百万円となった。

■生産能力増強へ継続的投資計画を検討~3D NAND生産も視野に

 今後の受注見通しについて同社では、半導体分野について市場環境が好調を維持するとの観点から、半導体・FPD分野向け生産能力を30%程度強化しており、しばらくは受注残高が増加するとみている。

 半導体製造装置の中でも、特にエッチング装置・CVD装置・ALD装置については、3D NAND生産への対応という中長期的市場拡大を視野に入れ、また、FPD分野では特に第10.5世代大型パネル向けの需要拡大に備えるなど、生産能力増強への継続的投資計画(予算規模7億円を想定)を検討している。

分野別 過去一年間の四半期売上高と月次受注残高の推移
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