【新規上場(IPO)銘柄】Fringe81は「キワ(Fringe)」領域の開拓で収益の拡大目指す

株式市場 IPO 鐘

 Fringe81<6550>(東マ)は、本年6月27日に東京証券取引所マザーズに上場した。同社は、インターネット広告技術の開発とコンサルティングを行っている。Fringe81は、アドテクノロジー、スマホ広告、広告監査サービス、HRテックにおける競争が少なく成長が見込まれる「キワ(Fringe)」の領域を開拓。 近年は急速に業態転換を進め、高収益化とともに成長ペースを加速、収益化のフェーズに入り、今後はさらなる収益の拡大を目指している。

 メディアグロースサービスでは、アドネットワークの運営とインターネットメディアの広告事業収益化にかかる業務支援を行っている。ウェブサービスでは、HRテック(IT技術を活用して人事領域業務の改善を行うサービス)領域において相互評価・賞賛のためのサービス「Unipos」を提供しているほか、コミュニティアプリ「シンクル」を提供している。広告代理サービスでは、Google、Yahoo!、Facebook等から広告媒体を買い付け、大手広告主及び広告代理店に販売している。

 今2018年3月期第2四半期業績予想は、売上高24億1100万円、営業利益2300万円、経常利益2000万円、純利益1500万円を見込む。

 今18年3月期業績予想は、売上高58億7300万円(前期比24.4%増)、営業利益2億9900万円(同3.2倍)、経常利益2億9300万円(同3.3倍)、純利益2億円(同2.4倍)を見込む。上場で調達した資金は、研究開発と人材の採用関連に充てる計画で、成長投資を優先し、配当は見送る予定。

 株価は、上場初日の6月27日に公開価格2600円の2.3倍となる6060円で初値をつけ、 同28日高値6570円と買い進まれた後、7月3日安値4730円まで短期調整を挟んで上昇している。運用型広告市場は直近6年で平均20.1%成長しており、広告代理サービスの成長が続くと予想されるほか、メディアグロースサービスにおいて、広告配信可能なウェブサイトやアプリケーションを複数束ね、広告主からの発注を一元化して広告配信するサービスへの尽力は注目される。競争が少なく成長が見込まれる「キワ(Fringe)」領域の開拓、高収益化、さらなる収益拡大に対する期待は膨らんでおり、売り一巡から再度高値を狙うか市場の関心を集めそうだ。(株式評論家・信濃川)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■グローバルモデルに匹敵する日本語対応の高性能生成AIを4月から順次提供  ELYZAとKDDI<…
  2. ■優勝への軌跡と名将の言葉  学研ホールディングス<9470>(東証プライム)は3月14日、阪神タ…
  3. ■新たな映画プロジェクトを発表  任天堂は3月10日、イルミネーション(本社:米国カリフォルニア州…
2024年4月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ピックアップ記事

  1. ■金先物と原油価格、史上最高値に迫る―地政学リスクが市場に与える影響  今週のコラムは、異例中の異…
  2. ■「虎」と「狼」の挟撃を振り切り地政学リスク関連株で「ピンチはチャンス」に再度トライ  東京市場は…
  3. ■海運株と防衛関連株、原油価格の動向に注目集まる  地政学リスクによる市場の不安定さが増す中、安全…
  4. ■中東緊張と市場動向:投資家の選択は?  「遠い戦争は買い」とするのが、投資セオリーとされてきた。…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る