【業績でみる株価】蝶理はモミ合い上放れて上げ足速める可能性、18年3月期第1四半期2桁経常増益で通期経常増益・連続増配予想

 繊維の老舗商社の蝶理<8014>(東1)の18年3月期第1四半期は化学品と機械が牽引して2桁経常増益だった。通期も経常増益予想、そして連続増配予想である。株価は年初来高値圏でモミ合う形だが、好業績を評価して上値を試す展開が期待される。モミ合い上放れて上げ足を速める可能性もありそうだ。

■18年3月期第1四半期2桁経常増益、通期経常増益・連続増配予想

 18年3月期第1四半期(4月~6月)連結業績は売上高が前年同期比10.6%増の675億35百万円、営業利益が12.3%増の14億73百万円、経常利益が27.3%増の16億15百万円、純利益が8.5%増の11億09百万円だった。

 繊維事業は国内衣料市況低迷の影響で3.3%減収・15.4%経常減益だが、化学品事業が有機化学品の市況回復などで9.7%増収・33.2%経常増益となり、機械事業も中南米向け車輛の回復で61.2%増収・4.4倍経常増益となった。

 通期の連結業績予想は売上高が17年3月期比3.4%増の2800億円、営業利益が5.5%増の68億円、経常利益が3.3%増の72億円、純利益が5.9%減の45億円としている。経常利益は過去最高更新の見込みである。配当予想は6円増配の年間46円(第2四半期末23円、期末23円)としている。連続増配となる。

 通期予想に対する第1四半期の進捗率は売上高24.1%、営業利益21.7%、経常利益22.4%、純利益24.6%と順調である。自動車内装資材卸のアサダユウを第2四半期末に新規連結することなども考慮すれば、通期ベースでも好業績が期待される。

■株価は好業績評価して上値試す、モミ合い上放れて上げ足速める可能性

 株価は年初来高値圏2000円~2100円近辺でモミ合う形だが、徐々に下値を切り上げながら煮詰まり感を強めている。週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインの形だ。好業績を評価して上値を試す展開が期待される。モミ合い上放れて上げ足を速める可能性もありそうだ。(MM)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■7日間摂取試験でBCAAやタウリン増加、血液健全性を維持  吉野家ホールディングス<9861>(…
  2. ■日本味と匂学会で優秀発表賞を受賞、応用研究に期待  花王<4452>(東証プライム)は9月24日…
  3. ■GHG削減価値をデジタル証書化、荷主に割り当て  商船三井<9104>(東証プライム)は9月19…
2025年11月
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930

ピックアップ記事

  1. ■日銀トレード再び、不動産株に眠る超割安銘柄  今週の投資コラムは、政策金利据え置きの投資セオリー…
  2. ■日銀据え置きでも冴えぬ不動産株、銀行株が主役に  株価の初期反応が何とも物足りない。10月30日…
  3. ■造船業再生へ3500億円投資要望、経済安全保障の要に  日本造船業界は、海上輸送が日本の貿易の9…
  4. ■高市政権が描く成長戦略、戦略投資テーマ株に資金集中  「連立政権トレード」は、早くも第2ラウンド…
  5. ■全市場のわずか1.4%、希少な高配当利回り銘柄が浮上  株式市場では、高配当利回りを持つ10月決…
  6. ■「高市祭り」への期待と警戒交錯、資金は安定配当株へシフト  10月終盤相場は、「高市祭り」か「高…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る