【株式評論家の視点】リコーリースは大規模修繕・改善等の「団地再生ローン」開始が注目

株式評論家の視点

 リコーリース<8566>(東1)は、リコー製品の販売支援会社として1976年に設立され、それ以後リース・割賦事業と金融サービス事業を軸に総合的なフィナンシャルサービスを展開している。2017年4月からスタートした新3か年中期経営計画では、新たに“「リース」の先へ”をビジョンとして掲げ、既存事業の展開に加え、新たな提供価値を創造し、環境・社会・顧客の発展に役立つサービス・商品を提供し続ける企業へと成長することで、より一層の企業価値向上を目指している。

 9月1日に日本総合住生活株式会社(JS)と「集合住宅に係る再生・活性化等」で業務提携したと発表。JSは、独立行政法人都市再生機構(UR都市機構)が供給した賃貸住宅、分譲住宅を中心に住宅管理を手掛けているが、リコーリースは、JSと「集合住宅に係る再生・活性化等」に協同して取り組む。取り組みの第一弾として、建物の老朽化対策の一環としてJSが管理する分譲住宅の管理組合に対し、大規模修繕・改善等の資金ニーズに応える「団地再生ローン」を開始する。耐震性の不安や配管設備の経年劣化、エレベータの設置不足等がもたらす老朽化の問題解決に貢献することから、今後業績に寄与する見通し。

 今2018年3月期第1四半期業績実績は、売上高771億0400万円(前年同期比5.7%増)、営業利益43億1900万円(同横ばい)、経常利益43億2600万円(同0.1%増)、純利益30億3200万円(同2.2%増)に着地。総取扱高は1020億円(同12.1%増)と増加、営業資産残高は7953億円(同114億円増)と増加した。主に事務用機器・情報関連機器、太陽光発電設備を中心とする環境関連機器、車輌及び輸送用機器などの取扱が伸長している。

 今18年3月期業績予想は、売上高2973億円(前期比2.1%増)、営業利益168億円(同3.1%減)、経常利益165億円(同4.0%減)、純利益113億円(同4.0%減)を見込む。年間配当予想は、70円(第2四半期末35円、期末35円)で10円増配を予定。また、株主優待として3月末に100株以上保有している株主を対象に保有期間による区分によってクオ・カードの贈呈を予定している。

 株価は、5月31日安値3415円から8月7日に年初来高値4065円と上昇。その後、モミ合っているが、今18年3月期第1四半期取扱高が12.1%増と順調に伸びていることから、3800円どころが下値として意識されている。新中期経営計画では、2020年3月期リース・割賦事業取扱高3675億円(17年3月期実績3362億円)、医療・介護ファクタリング取扱高1000億円(同606億円)、集金代行サービス取扱件数2500万件(同1755万件)の営業目標と営業利益183億円、ROA1.30%、営業資産残高9000億円の財務目標の達成を目指しており、中長期的な成長が期待される。今期予想PER10倍台・PBR0.76倍と割安感があり、ここからの押し目に注目したい。(株式評論家・信濃川)

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