【業績でみる株価】レオパレス21は18年3月期1Q利益が計画超で通期予想に増額余地

 レオパレス21<8848>(東1)は単身者向けアパートを中心に建築・賃貸を展開している。18年3月期第1四半期の各利益は計画超の水準だった。通期は営業微増益予想だが、増額余地があるだろう。株価は年初来高値圏から反落したが自律調整の範囲だろう。

■18年3月期1Q利益が計画超で通期予想に増額余地

 単身者向けアパートを中心に建築する開発事業、建築したアパートを運営する賃貸事業をコア事業としている。単身賃貸住宅管理戸数は国内首位の約57万戸である。賃貸事業が売上高の8割を占め、安定的な収益が見込めるストック型ビジネスモデルを推進している。

 18年3月期通期の連結業績予想は売上高が17年3月期比3.7%増の5400億円、営業利益が2.6%増の235億円、経常利益が0.6%増の225億円、純利益が30.4%減の142億円としている。

 第1四半期(4~6月)は、売上高が前年同期比1.9%増の1284億50百万円、営業利益が23.2%増の69億57百万円、経常利益が32.9%増の69億17百万円、純利益が25.5%増の55億59百万円だった。

 売上高は賃貸事業、開発事業、シルバー事業が順調に伸長して、概ね計画水準だった。賃貸事業は法人需要が旺盛で、入居率が好調に推移した。売上総利益率は前年同期に対して1.3ポイント、計画に対して1.7ポイント上回り、営業利益は23億57百万円、経常利益は26億17百万円、純利益は22億59百万円、それぞれ計画を超過達成した。保有不動産の売却による減損損失は税効果でカバーした。

 通期予想に対する第1四半期の進捗率は売上高23.8%、営業利益29.6%、経常利益30.7%、純利益39.1%と利益進捗率が高水準である。通期利益予想に増額余地があるだろう。

■株価は8月の年初来高値から反落したが自律調整

 5月15日発表の自己株式取得(取得株式総数の上限1300万株、取得価額総額の上限80億円、期間17年5月16日~18年3月30日)については、8月31日時点の累計で取得株式総数1076万1400株、取得価額総額79億9993万9900円となって終了した。

 株価は8月4日の年初来高値837円から反落し、9月5日に753円まで調整した。ただし自律調整の範囲だろう。9月5日の終値は757円、今期連結予想PERは14倍近辺、時価総額は約1994億円である。

 週足チャートで見ると13週移動平均線が接近して自律調整一巡のタイミングだろう。反発が期待される。(MM)

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