フェローテックは杭州市の開発区委員会と半導体ウェーハ製造プロジェクトの資金支援に関する提携契約の合意と、新会社設立を発表

■中国における半導体ウェーハの需要は、供給が追い付かないほどひっ迫している状況

 フェローテック<6890>(JQS)は15日引け後、杭州市の開発区委員会と同開発区への進出を前提とした8インチ半導体ウェーハ製造プロジェクトの資金支援に関する提携契約の合意と、新会社設立を発表した。

 同社は、8インチ半導体ウェーハの2次ライン及び3次ラインの生産体制の構築を検討してきた。今回杭州市の開発区委員会と合意したことで、今回の発表となった。

 中国における半導体ウェーハの需要は、供給が追い付かないほどひっ迫している状況であり、この需要にできる限り早く応えていくことが、中国市場における半導体ウェーハ事業において確固たる地位を築くことにつながるため、同社では、長期的な観点から更なる事業拡大が必要であると捉えていた。

 一方で、半導体ウェーハの設備投資は巨額の投資となるため、同社としては投資リスクをコントロールしながら、投資負担を軽減する戦略も併せて模索していた。

 この様な状況の中で、最先端半導体産業を誘致したい杭州市と、投資リスク負担を軽減したい同社の思惑が一致したことに加え、これまでの同社の長年にわたる杭州市への貢献が評価されたことで、本邦企業でありながら今回の提携に至った。

 また、同社では、このプロジェクトに絡み、新たに半導体ウェーハ開発、設計、製造の新会社を杭州市に設立する予定。設立予定日は、17年の9月中としている。

 今回の提携により、大口径半導体ウェーハ事業について、将来的には8インチは月産最大45万枚、既存の小口径半導体ウェーハの月産最大40万枚と合わせ、85万枚の生産体制が構築されることで、中国における半導体ウェーハの最大サプライヤーになることが期待される。

 なお、今期業績予想に対する影響は見込んでいない。

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