【どう見るこの相場】1部銘柄の新高値急増、需給好転で出来高より株価中心の展開

どう見るこの相場

<Q>新高値銘柄数が、新興系では少なく1部銘柄で急増しているようだが。

<A>3日(水)前場では東証1部の年初来高値更新銘柄が約103銘柄となっている。これに対し、マザーズは4銘柄、ジャスダックは22銘柄となっている。指摘の通り、東証1部銘柄の人気が抜き出ている。

<Q>師走相場では小型系銘柄が注目といわれていたが、なぜか。

<A>足元での相場の特徴は、出来高と売買代金がそれほど多くない中で「株価」が値を飛ばしていることだ。たとえば、2013年5月に6760円の高値をつけたトヨタ自動車(7203)は、ほぼ1年半かかって高値を奪回し上抜いた。個人投資家をはじめ多くの投資家は、かなり長く待たされたことから、ヤレヤレで大きく売り越している。さらに、ここで改めて買いに回るには抵抗があるといえる。この間に円安が進み、シコリが薄れていることから機関投資家等の買いを中心に値を飛ばしている。トヨタのような円安関連銘柄とトヨタ高による実力優良銘柄が比較感で買われている。

<Q>まだ、1部の新高値銘柄数は増えるのか。

<A>2013年5月のときは1日当り507銘柄にも達した。このときのような状況は難しいのではないかと思われる。去る、11月4日の大商いのときに1部新高値銘柄は330銘柄あったが、足元ではこのときがピークではないかと思われる。これから、投票日が近づいてくると徐々に様子見気分が高まることが予想される。

<Q>とくに、マザーズの人気がないようだが。

<A>今年春から夏に高人気となった反動といえる。ジャスダック銘柄は、そのときはマザーズの陰に隠れる形でそれほど動いていなかった分、今、人気となっている。12月は新規公開銘柄が増えることや例年1,2月は小型の材料株が動くことが多いためマザーズ人気も盛り返すものとみられる。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■グローバルモデルに匹敵する日本語対応の高性能生成AIを4月から順次提供  ELYZAとKDDI<…
  2. ■優勝への軌跡と名将の言葉  学研ホールディングス<9470>(東証プライム)は3月14日、阪神タ…
  3. ■新たな映画プロジェクトを発表  任天堂は3月10日、イルミネーション(本社:米国カリフォルニア州…
2024年4月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ピックアップ記事

  1. ■海運株と防衛関連株、原油価格の動向に注目集まる  地政学リスクによる市場の不安定さが増す中、安全…
  2. ■中東緊張と市場動向:投資家の選択は?  「遠い戦争は買い」とするのが、投資セオリーとされてきた。…
  3. ■節約志向が市場を動かす?  日本の消費者は、節約志向と低価格志向を持続しており、これが市場に影響…
  4. ■投資家の心理を揺さぶる相場の波  日米の高速エレベーター相場は、日替わりで上り下りと忙しい。とく…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る