寿スピリッツは上場来高値更新の展開、18年3月期2Q累計が計画超の増収(概算)で通期予想は可能額の可能性

【アナリスト水田雅展の銘柄分析

 寿スピリッツ<2222>(東1)は「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げ、首都圏エリア展開強化や商品プレミアム化などの重点施策を加速している。10月12日発表した18年3月期第2四半期累計の売上状況(概算)は計画超の増収だった。通期予想は増額の可能性が高いだろう。株価は上場来高値更新の展開だ。好業績を評価して上値を試す展開が期待される。なお11月1日に第2四半期決算発表を予定している。

■「お菓子の総合プロデューサー」として地域限定ブランド菓子を展開

 地域限定ブランド菓子の製造・販売を主力とする持株会社である。全国各地のお菓子のオリジナルブランドとショップブランドを創造する「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げている。さらに「ワールド サプライジング リゾート(WSR)宣言」を経営スローガンに掲げ、中期経営目標を売上高経常利益率20%としている。

 主要子会社(セグメント)はケイシイシイ、寿製菓・但馬寿、シュクレイ、九十九島グループ、販売子会社(東海3社、中国・九州4社、関西2社)である。シュクレイはフランセを17年4月吸収合併して生産直販型会社に移行した。

 17年3月期の販売チャンネル別売上構成比は、通信販売7.2%(うちルタオ通販5.8%)、店舗販売(直営店舗、催事)43.3%、卸売(駅・空港・高速道路SAなどの小売店、代理店卸、OEM)46.9%、海外2.4%、その他0.1%だった。駅・空港・高速道路SAなど交通機関チャネルでの土産品としての販売比率が高いことも特徴である。またクリスマス・年末年始・バレンタイン・ホワイトデー商戦などで下期の構成比が高くなる季節特性がある。

■首都圏WSR化展開など重点施策が大幅伸長

 重点施策として、プレミアム・スイーツブランドの創出と育成(地域・チャンネル特性にマッチした商品開発推進、主力商品リニューアルによるバージョンアップと価格改定、販路開拓やリアル店舗と通販の融合、新業態店の拡大)、インバウンド対策の強化(国内主要国際空港における免税売店等への販売強化、直営店舗での免税対応強化)、首都圏でのWSR化展開(シュクレイの多ブランド展開推進や販路拡大、グループ各社による期間限定店舗展開の推進など)、海外展開、生産性向上による製造採算改善などを推進している。

 重点施策の17年3月期売上高は、国内主要国際空港でのインバウンドが16年3月期比2.4倍の19億60百万円、海外(台湾現地法人売上高+韓国・香港向けロイヤルティ含む国内出荷売上高)が41.5%増の7億78百万円、シュクレイ(首都圏WSR化)が95.9%増の92億75百万円と大幅伸長した。18年3月期目標値はインバウンド25億円、海外12億円、シュクレイ107億70百万円を掲げている。

 17年9月にはシュクレイが「キャラメルオバケが作る絶品キャラメルスイーツ」をコンセプトにしたスイーツブランド「CARAMEL GHOST HOUSE」を新ブランドとしてスタートすると発表した。また九十九島グループが「Ivorish東京ソラマチ」を10月20日オープン予定である。

■18年3月期2桁増収増益・連続増配予想、さらに増額の可能性

 今期(18年3月期)の連結業績予想(5月15日公表)は、売上高が前期(17年3月期)比10.6%増の360億円、営業利益が15.7%増の44億50百万円、経常利益が15.4%増の45億円、純利益が22.4%増の31億50百万円としている。配当予想は5円増配の年間30円(期末一括)としている。重点施策を中心とした取り組みを強化して2桁増収増益・連続増配予想である。

 第1四半期(4~6月)連結業績は、売上高が前年同期比17.8%増収、営業利益が43.6%増益、経常利益が43.1%増益、純利益が3.0倍増益だった。売上高、経常利益とも四半期ベースで過去最高を更新した。国際線ターミナルでの販売強化などのインバウンド対策や、首都圏WSR化展開などの重点施策の取り組みが奏功し、生産効率改善なども寄与した。特にシュクレイの収益拡大が牽引した。重点施策はインバウンドが2.0倍の7億66百万円、海外が79.3%増の2億62百万円、シュクレイが28.0%増の22億39百万円だった。

 そして10月12日発表した第2四半期累計(4~9月)の売上状況(概算、連結調整後)は、前年同期比16.4%増の172億32百万円となった。期初計画の第2四半期累計の売上高164億80百万円を上回った。セグメント別(連結調整前)に見ると、シュクレイが28.3%増収、ケイシイシイが19.5%増収、販売子会社が10.1%増収、寿製菓・但馬寿が7.5%増収と好調だった。九十九島グループは2.3%増収だった。

 通期予想に対する第2四半期累計の売上高(概算)の進捗率は47.9%となる。下期の構成比が高い季節特性を考慮すれば高水準であり、通期予想は増額の可能性が高いだろう。首都圏WSR化展開の積極推進で収益拡大基調だ。

■株主優待は毎年3月末に実施

 株主優待制度は、毎年3月末現在の100株以上~500株未満所有株主に対して2000円相当の自社グループ製品、500株以上~1000株未満所有株主に対して4000円相当の自社グループ製品、1000株以上所有株主に対して4000円相当のグループ製品+3000円相当の直営店舗利用優待券(代替商品送付可)を贈呈する。

■株価は上場来高値更新の展開、好業績評価して上値試す

 株価は8月高値4250円を突破して10月12日には4400円まで上伸した。上場来高値更新の展開だ。

 10月12日の終値4380円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想連結EPS101円22銭で算出)は43~44倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間30円で算出)は0.7%近辺、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS409円20銭で算出)は10.7倍近辺である。時価総額は約1363億円である。

 週足チャートで見ると26週移動平均線近辺から切り返して13週移動平均線を回復した。自律調整が一巡して強基調に回帰した形だ。好業績を評価して上値を試す展開が期待される。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)

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