【業績でみる株価】サムティは目先的な売り一巡して戻り試す、17年11月期2桁増収増益・増配予想

 サムティ<3244>(東1)は、関西を地盤とする総合不動産デベロッパーである。物件売却が好調に推移して17年11月期2桁増収増益予想、そして増配予想である。株価は07年来の高値圏から急反落したが、売られ過ぎ感を強めている。目先的な売り一巡して戻りを試す展開が期待される。

■関西を地盤とする総合不動産デベロッパー

 関西を地盤とする総合不動産デベロッパーである。ファンド、REIT、投資家向けの新築・再生マンション販売を主力としている。事業用地の仕入、マンションの企画・開発、賃貸募集、物件管理、販売、および保有をグループ内で完結できる総合不動産会社として成長している。なおサムティ・レジデンシャル投資法人の投資口をJ-REIT市場に上場している。

 中期経営計画では目標数値として、20年11月期売上高1000億円水準、経常利益100億円水準、EPS300円以上、ROE15%以上、自己資本比率30%以上、配当性向30%以上などを掲げている。

■17年11月期2桁増収増益・増配予想

 17年11月期連結業績予想(7月10日に増額修正)は、売上高が16年11月期比18.3%増の620億円、営業利益が20.0%増の103億円、経常利益が17.8%増の80億円、純利益が14.5%増の53億円としている。通期ベースで開発流動化7物件、再生流動化30物件、投資分譲15物件・約650戸の販売を計画している。配当予想(7月10日に増額修正)は9円増配の年間42円(期末一括)としている。

 第3四半期累計(12~8月)の連結業績は、売上高が前年同期比31.8%増の426億79百万円となり、営業利益が60.3%増の70億46百万円、経常利益が87.1%増の57億71百万円、純利益が95.2%増の42億28百万円だった。四半期別に見ると第3四半期(6~8月)は売上高が49億87百万円、営業利益が1億18百万円、経常利益が3億44百万円の赤字、純利益が79百万円にとどまった。販売物件が少なく経常赤字だった。

 ただし四半期業績は物件売却計上時期によって変動しやすい特性がある。第4四半期(9~11月)には、自社開発レジデンス5物件の売却決済(うち4件は9月に完了)を予定している。通期ベースでも好業績が期待される。

■株価は目先的な売り一巡して戻り試す

 株価は10月10日に07年来の高値圏となる1912円まで上伸した後に急反落し、10月20日には1479円まで調整した。ただし売られ過ぎ感を強めている。10月20日の終値は1493円、今期予想連結PERは6~7倍近辺、時価総額は約400億円である。

 日足チャートで見ると25日移動平均線に対するマイナス乖離率が10%を超えて売られ過ぎ感を強めている。また週足チャートで見ると26週移動平均線がサポートラインとなりそうだ。目先的な売り一巡して戻りを試す展開が期待される。(MM)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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