【株式評論家の視点】パンチ工業は連続最高益更新見通し、中期計画の施策は着実に進捗

株式評論家の視点

 パンチ工業<6165>(東1)は、1975年創業の金型用部品を製造販売するメーカーで、「金型部品業界でのトップブランドを確立し、製販一体企業としての優位性を活かした高収益企業を目指す」という企業ビジョンを掲げ、創業以来一貫してものづくりにこだわり、材料調達から出荷までの一気通貫の生産体制を築き上げ、着実に歩んでいる。

 2016年度からスタートした中期経営計画「バリュークリエーション2020」においては、『2020年にありたい会社像』の実現に向け、重点経営課題として、販売5極体制の確立、お客様サービスの向上、高収益事業の推進とR&D強化、働き方改革に取り組んでいる。2021年3月期売上高470億円以上、営業利益33億円以上、純利益23億円以上を目指しているが、ベトナム工場の本稼働、米国販売拠点の設立と営業開始、大連工場増設等、各種施策は着実に進捗している。

 今2018年3月期第2四半期業績予想は、売上高195億3000万円(前年同期比9.4%増)、営業利益13億1000万円(同55.7%増)、経常利益13億円(同64.1%増)、純利益8億3000万円(同51.0%増)を見込む。

 今17年3月期業績予想は、売上高380億円(前期比3.7%増)、営業利益22億円(同10.5%増)、経常利益21億円(同12.0%増)、純利益14億円(同1.8%増)と連続最高益更新を見込む。年間配当予想は、27円(第2四半期末13.5円、期末13.5円)の1円増配を予定している。

 株価は、1月18日につけた年初来の安値877円を底に26週移動平均線をサポートラインとして10月3日に上場来の高値2097円と上昇。その後、モミ合っている。今18年3月期第1四半期大幅増益着地を踏まえ、8月9日に今18年3月期第2四半期業績予想の上方修正を発表済み。国内では、自動車関連が大きく伸長しているほか、電子部品・半導体関連、食品・飲料関連も売上を底上げする形で好調を維持している。また、中国では、 引き続き自動車関連と電子部品・半導体関連が堅調に推移し、新たに取組んでいる高付加価値の戦略製品が伸長しており、通期業績予想の上振れを視野に入れている。今期予想PER15倍台と割高感はなく、25日移動平均線を突破しており、11月10日に予定される第2四半期決算の発表を機に再度上昇基調を強めるか注目されそうだ。(株式評論家・信濃川)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■グローバルモデルに匹敵する日本語対応の高性能生成AIを4月から順次提供  ELYZAとKDDI<…
  2. ■優勝への軌跡と名将の言葉  学研ホールディングス<9470>(東証プライム)は3月14日、阪神タ…
  3. ■新たな映画プロジェクトを発表  任天堂は3月10日、イルミネーション(本社:米国カリフォルニア州…
2024年4月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ピックアップ記事

  1. ■金先物と原油価格、史上最高値に迫る―地政学リスクが市場に与える影響  今週のコラムは、異例中の異…
  2. ■「虎」と「狼」の挟撃を振り切り地政学リスク関連株で「ピンチはチャンス」に再度トライ  東京市場は…
  3. ■海運株と防衛関連株、原油価格の動向に注目集まる  地政学リスクによる市場の不安定さが増す中、安全…
  4. ■中東緊張と市場動向:投資家の選択は?  「遠い戦争は買い」とするのが、投資セオリーとされてきた。…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る