【注目銘柄】大阪有機化学工業は目先的な売り一巡して上値試す、17年11月期営業利益予想は3回目の増額の可能性

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 大阪有機化学工業<4187>(東1)に注目したい。アクリル酸エステルなどに強みを持ち、電子材料や機能性化学品も展開している。17年11月期第3四半期累計は大幅営業増益で、通期営業利益予想を増額修正した。営業利益は2回目の増額修正だが依然として保守的であり、3回目の増額の可能性があるだろう。株価は第3四半期業績発表を機に戻り高値圏から反落する形となったが、目先的な売りが一巡し、好業績を再評価して上値を試す展開が期待される。

■17年11月期営業利益は3回目の増額の可能性

 17年11月期第3四半期累計(12月~8月)の連結業績は、売上高前年同期比11.2%増の193億79百万円、営業利益が44.3%増の23億51百万円、経常利益が41.7%増の24億69百万円、純利益が5.7%増の14億84百万円だった。

 純利益は特別損失に固定資産減損損失3億19百万円を計上したため小幅増益の形だが、各事業とも需要が高水準に推移し、原価低減効果やプロダクトミックス改善効果も寄与して大幅営業増益・経常増益だった。化成品事業は5.5%増収・39.1%増益、電子材料事業は20.2%増収・47.5%増益、機能化学品事業は9.9%増収・38.8%増益だった。

 通期の連結業績予想について、10月6日に売上高、営業利益、経常利益を増額、純利益を減額修正した。売上高は5億68百万円増額して16年11月期比9.0%増の257億16百万円、営業利益は2億19百万円増額して23.0%増の30億03百万円、経常利益は2億18百万円増額して20.8%増の31億35百万円、純利益は60百万円減額して4.8%減の19億46百万円とした。売上高、営業利益、経常利益は7月6日に続いて2回目の増額修正である。

 修正後の通期会社予想に対する第3四半期累計の進捗率は売上高75.4%、営業利益78.3%、経常利益78.8%、純利益76.3%である。営業利益は2回目の増額修正だが依然として保守的であり、3回目の増額の可能性があるだろう。なお10月20日には、厚生年金基金解散に伴って特別損失2億65百万円計上すると発表している。

■株価は目先的な売り一巡、好業績を再評価して上値試す

 株価は第3四半期業績発表を機に戻り高値圏1400円台から反落する形となったが、1200円台から切り返している。週足チャートで見ると26週移動平均線がサポートラインだ。目先的な売りが一巡し、好業績を再評価して上値を試す展開が期待される。(MM)

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