【業績でみる株価】東亜ディーケーケーは18年3月期2Q累計が計画超の大幅増益、通期予想も増額の可能性

 東亜ディーケーケー<6848>(東1)は、環境・プロセス分析機器や科学分析機器などを主力とする総合計測機器メーカーである。18年3月期第2四半期累計は計画超の大幅増益だった。通期予想は据え置いたが、増額の可能性がありそうだ。株価は高値更新の展開だ。好業績を評価して上値を試す展開が期待される。

■総合計測機器メーカー

 水・大気・ガス・医療の計測技術を柱として、環境・プロセス分析機器、科学分析機器、産業用ガス検知警報器などを展開する総合計測機器メーカーである。主力の環境・プロセス分析機器は、半導体・食品・化学工場、石油精製関連設備、浄水場・ごみ処理プラント・下水道処理施設など、幅広い分野に展開している。

 17年10月には狭山テクニカルセンター内で建設を進めていた医療関連機器生産棟が完成し、人工透析に必要な粉末型透析用溶解装置の増産を開始した。

 またメターウォーター<9551>の水道用水質計事業を18年4月1日付で譲り受け予定である。

■18年3月期2Q累計は計画超の大幅増益、通期も増額の可能性

 10月31日発表した18年3月期第2四半期累計(4~9月)連結業績(10月17日に増額修正)は、売上高が前年同期比6.3%増の67億79百万円、営業利益が51.9%増の5億48百万円、経常利益が40.8%増の5億77百万円、純利益が52.7%増の3億58百万円だった。

 売上高、各利益とも計画を上回った。国内では主力の環境・プロセス分析機器が好調に推移した。また医療関連機器の受注も増加した。海外は中国を中心とするアジア地区での拡販が想定以上だった。利益面ではコスト削減や商品構成変化などの効果も寄与して大幅増益だった。

 通期の連結業績予想は据え置いて、売上高が17年3月期比3.8%増の150億円、営業利益が7.7%増の14億70百万円、経常利益が5.1%増の15億円、純利益が18.5%減の10億円としている。配当予想は17年3月期と同額の年間13円(期末一括)としている。

 通期会社予想に対する第2四半期累計の進捗率は、売上高が45.2%、営業利益が37.3%、経常利益が38.5%、純利益が35.8%である。やや低水準の形だが、設備投資関連で第4四半期(1~3月)の構成比が高い特性がある。第2四半期累計が計画超だったことを考慮すれば、通期予想にも増額の可能性がありそうだ。

■株価は高値更新の展開、好業績評価して上値試す

 株価は700円近辺でのモミ合いから上放れの形となり、10月18日に901円まで上伸して13年3月高値886円を突破した。高値更新の展開だ。11月2日の終値は864円、今期予想連結PERは17~18倍近辺、時価総額は約172億円である。

 週足チャートで見ると目先的には過熱感もあるが、13週移動平均線がサポートラインとなりそうだ。好業績を評価して上値を試す展開が期待される。(MM)

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