三洋貿易の17年9月期は8期連続最高益更新、配当を1円増額

■中期経営計画では長期経営計画VISION2020の骨子を継続推進

 三洋貿易<3176>(東1)は7日、17年9月期連結業績及び中期経営計画を発表し、配当を1円増額した。

 売上高は前期比13.1%増の677億38百万円、営業利益は同21.9%増の49億38百万円、経常利益は同23.3%増の52億70百万円、純利益は同21.5%増の33億51百万円となり8期連続で最高益を更新した。

 各事業の取組みを見ると、化成品では、ゴム関連商品は、主力の自動車や家電・情報機器向けの合成ゴムや副資材が好調であった。化学品関連商品は、塗料・インキ原料や香料及び染料が好調に推移した。また子会社ソートの業績も寄与し、売上高は267億3百万円(同9.1%増)、営業利益は16億42百万円(同30.0%増)となった。
 
 機械資材では、産業資材関連商品は、自動車内装用部品の販売が伸長し、前年実績を大幅に上回った。機械・環境関連商品は、飼料・肥料用ペレットミルは堅調に推移し、木質バイオマス関連は熱電併給装置の国内第2号機が稼働した。科学機器関連は、耐候性試験機や表面物性測定装置、摩擦摩耗試験機等の分析・試験機器が好調だった。売上高は216億13百万円(同13.1%増)、営業利益は25億24百万円(同14.1%増)となった。
  
 海外現地法人では、SCOA(米国)、三洋物産貿易(上海)有限公司、San-Thap(タイ)は、自動車用部品及びゴム関連商品の販売が好調だった。売上高は150億93百万円(同40.4%増)、営業利益は7億27百万円(同98.2%増)となった。

 18年9月期の通期見通しは、売上高は743億円(前期比9.7%増)、営業利益は49億50百万円(同0.2%増)、経常利益は51億50百万円(同2.3%減)、純利益は33億10百万円(同1.2%減)としている。

 なお、17年9月期の期末配当を31円とし、年間配当を直近の配当予想から1円増額し59円(16年9月期は49円)とした。

 また、同日に18年9月期~19年9月期の2年間を対象とする中期経営計画を発表した。
目標数値には18年9月期売上高743億円、経常利益52億70百万円、19年9月期売上高828億40百万円、経常利益54億80百万円を掲げた。

 重点戦略は2015年に制定した長期経営計画VISION2020の骨子となる、①コアビジネスの深化、②新規事業への積極展開、③アセアン+インドを中心としたグローバル展開、④投資案件への積極的取組み、⑤マンパワーの強化と人材の育成、を引き続き推進していくとした。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■グローバルモデルに匹敵する日本語対応の高性能生成AIを4月から順次提供  ELYZAとKDDI<…
  2. ■優勝への軌跡と名将の言葉  学研ホールディングス<9470>(東証プライム)は3月14日、阪神タ…
  3. ■新たな映画プロジェクトを発表  任天堂は3月10日、イルミネーション(本社:米国カリフォルニア州…
2024年4月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ピックアップ記事

  1. ■海運株と防衛関連株、原油価格の動向に注目集まる  地政学リスクによる市場の不安定さが増す中、安全…
  2. ■中東緊張と市場動向:投資家の選択は?  「遠い戦争は買い」とするのが、投資セオリーとされてきた。…
  3. ■節約志向が市場を動かす?  日本の消費者は、節約志向と低価格志向を持続しており、これが市場に影響…
  4. ■投資家の心理を揺さぶる相場の波  日米の高速エレベーター相場は、日替わりで上り下りと忙しい。とく…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る