【注目銘柄】アルコニックスは中期3カ年計画の最終年度目標を初年度に達成する勢い、今回で2回目

注目銘柄

■第2四半期業績の発表と共に、通期連結業績予想の上方修正を発表

 非鉄金属の総合企業であるアルコニックス<3036>(東1)は8日、第2四半期業績の発表と共に、通期連結業績予想の上方修正を発表した。ところが、今期を初年度とする3カ年の中期経営計画の最終年度である20年の経常利益、純利益の目標数値を今期で上回る見込みとなった。この様な事は、レアメタル、レアアースが急騰したことで、12年3月期に中期経営計画を初年度で達成したことがあるため、今回で2回目といえる。

 しかし、前回と今回が決定的に違う点は、前回はレアメタル、レアアースの価格が急騰したことによる、一過性のものであったのに比べ、今回は、継続性があるという点である。

 IT化の進行で、データ量が増え、処理スピードが必要となるため、半導体の需要は益々高まっている。また、EVの増加も予想されることから、レアメタル、レアアースの需要拡大も見込まれる。そのため、同社が得意とする原料(レアメタル、レアアース)から製品(電子材料・機能性材料)までを網羅したビジネスに注目が集まる。

 8日発表された通期連結業績予想では、売上高を180億円、営業利益を16億30百万円、経常利益を19億円、純利益を14億50百万円上方修正した。
 その結果、18年3月期通期連結業績予想は、売上高2380億円(前期比17.9%増)、営業利益62億30百万円(同49.5%増)、経常利益68億円(同56.2%増)、純利益49億円(同58.9%増)と大幅増益を見込む。

 ちなみに、中期経営計画の最終年度の目標は、経常利益65億円、純利益47億円なので、今期で達成することになる。

 上方修正の発表が、場中であったので、株価は前日比194円高の2,168円と出来高を伴い急騰した。しかし、PERは11倍台であり、1部上場企業の平均である16倍台と比較すると割安といえる。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■グローバルモデルに匹敵する日本語対応の高性能生成AIを4月から順次提供  ELYZAとKDDI<…
  2. ■優勝への軌跡と名将の言葉  学研ホールディングス<9470>(東証プライム)は3月14日、阪神タ…
  3. ■新たな映画プロジェクトを発表  任天堂は3月10日、イルミネーション(本社:米国カリフォルニア州…
2024年4月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ピックアップ記事

  1. ■金先物と原油価格、史上最高値に迫る―地政学リスクが市場に与える影響  今週のコラムは、異例中の異…
  2. ■「虎」と「狼」の挟撃を振り切り地政学リスク関連株で「ピンチはチャンス」に再度トライ  東京市場は…
  3. ■海運株と防衛関連株、原油価格の動向に注目集まる  地政学リスクによる市場の不安定さが増す中、安全…
  4. ■中東緊張と市場動向:投資家の選択は?  「遠い戦争は買い」とするのが、投資セオリーとされてきた。…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る