【業績で見る株価】イトーキは今期業績回復、営業利益82%増益、1株利益75円、PER10倍以下

業績で見る株価

イトーキ<7972>(東1・売買単位100株)は、建材の不振などの影響で2014年12月期は減収減益を余儀なくされましたが、今期はこの影響も払拭されて見通しは明るさを一段と増しています。株価は27日は671円と昨年11月の安値540円から戻しています。

同社はオフィス家具の大手で、オフィス関連事業(売上高構成比50.5%)と建材や物流設備、セキュリティ設備などを中心した設備機器関連事業(同45.7%)が事業の両輪となっています。

2014年12月期は首都圏での民間企業の設備投資抑制と、建材が競争激化で採算が悪化したために、売上高1029億9300万円(前々期比0.5%減)、営業利益24億7200万円(同40.3%減)、経常利益28億1800万円(同36.3%減)、当期純利益21億6000万円(同44.7%減)と減収大幅減益を余儀なくされました。

2015年12月期は首都圏でのオフィス移転増加、テナントビルの空き室率改善を背景にオフィス家具の需要拡大から売上高1067億円(前期比3.6%増)、営業利益45億円(同82.0%増)、経常利益48億円(同70.3%増)、当期純利益38億円(同75.9%増)と増収大幅増益を達成する見込みです。予想一株当り利益は75円37銭(前期42円86銭)に向上、配当は年13円の高額配当をキープする意向です。

株価は2014年11月の540円を底値にして反騰し、現在は2014年5月高値869円から約半値戻しの水準まで戻しました。しかし、それでもPERは9.6倍、PBR(前期末一株当り純資産825円78銭)は0.88倍と低PER、低PBRの水準にとどまっています。

信用買い残高は28万株強ありますが、高値期日は通過しており、上値圧迫要因にはならないでしょう。しかも、同社株の浮動株比率は7.4%前後と低いことから、小口の買い物が入るだけでも需給関係は引き締まってくるものと予想されます。2014年5月高値869円を目標に仕込んでみたい銘柄です。

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