【どう見るこの相場】日経平均株価は日柄調整完了感で11月9日高値に接近する可能性

どう見るこの相場

 今週11月27日~12月1日の株式市場では、世界的な景気と企業業績の拡大という背景に大きな変化はなく、米国の好調な年末商戦や日銀のETF買いへの期待感なども支援材料となり、日経平均株価が日柄調整完了感を強めて11月9日高値に接近する可能性がありそうだ。

■米国の好調な年末商戦も支援材料

 前週(11月20日~24日)は、為替が週後半に1ドル=111円近辺までドル安・円高水準に傾く場面があったが、日経平均株価への影響は限定的だった。日経平均株価は週初20日に下落したものの、21日~24日は3営業日続伸となり、週間ベースでは154円05銭の上昇となった。世界的な景気と企業業績の拡大が背景にあり、米国株が史上最高値を更新したことも好感した形だ。そして目先的な利益確定売りが一巡した印象を強めている。

 今週(11月27日~12月1日)は、11月第3週(11月13日~17日)の海外投資家の日本株売買動向が、現物と先物の合計で2週連続の売り越しとなったことで、海外投資家のクリスマス休暇入りに向けた動きが意識されるが、世界的な景気と企業業績の拡大という背景に大きな変化はなく、米国の好調な年末商戦や日銀のETF買いへの期待感なども支援材料となり、日経平均株価が日柄調整完了感を強めて11月9日高値2万3382円15銭に接近する可能性がありそうだ。

■好業績中小型株やテーマ株に注目

 物色面では、ややドル安・円高水準の状況で日経平均株価が上値を試すとなれば、自動車などの輸出関連株やバリュー株よりも、日経平均株価への寄与度の高い値がさ株が指数を牽引する形になりそうだ。また好業績中小型株が上値を追う可能性や、師走相場に向けて個人投資家の資金がテーマ株に向かう可能性も高まるだろう。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■グローバルモデルに匹敵する日本語対応の高性能生成AIを4月から順次提供  ELYZAとKDDI<…
  2. ■優勝への軌跡と名将の言葉  学研ホールディングス<9470>(東証プライム)は3月14日、阪神タ…
  3. ■新たな映画プロジェクトを発表  任天堂は3月10日、イルミネーション(本社:米国カリフォルニア州…
2024年4月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ピックアップ記事

  1. ■金先物と原油価格、史上最高値に迫る―地政学リスクが市場に与える影響  今週のコラムは、異例中の異…
  2. ■「虎」と「狼」の挟撃を振り切り地政学リスク関連株で「ピンチはチャンス」に再度トライ  東京市場は…
  3. ■海運株と防衛関連株、原油価格の動向に注目集まる  地政学リスクによる市場の不安定さが増す中、安全…
  4. ■中東緊張と市場動向:投資家の選択は?  「遠い戦争は買い」とするのが、投資セオリーとされてきた。…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る