【編集長の視点】アトラはV字回復業績を再評価し急騰再現思惑を強めて急反発

編集長の視点

 アトラ<6029>(東マ)は、138円高の1220円と急反発して始まっています。きょう2日寄り付き段階で、東証マザーズ市場の値上がり率ランキングのトップ3にランクインする高人気となっています。今12月期業績のV字回復予想を見直し、下げ過ぎ訂正買いが再燃しており、昨年12月16日の新規株式公開(IPO)以来、再三にわたりストップ高を演じた急騰特性も再現思惑を強めています。

■ほねつぎチェーンが増加し口コミ/予約サイトの利用院も増加

同社の今12月期業績は、売り上げ20億7500万円(前期比39.3%増)、経常利益2億600万円(同3.79倍)、純利益1億6700万円(同6.08倍)と売り上げが増収幅を大きく伸ばすとともに、利益が大幅増益転換すると予想されています。同社は、ほねつぎチェーンを主力事業に、鍼灸接骨院の口コミ/予約システム「HONEY-STYLE」や療養費請求代行の「アトラ請求サービス」なども運営・展開しています。前期は、ほねつぎチェーンの拡大に向けた営業人員の増強や内部管理体制の構築、広告ツールの刷新などの先行投資負担が重なり減益転換して着地しました。ただこの先行投資効果もあって、ほねつぎチェーンは、前期末に前々期比17院増加の46院、「HONEY-STYLE」の利用院数は、同96院増加の422院、「アトラ請求サービス」の会員数は、260会員増加の1309会員とそれぞれ順調に拡大しました。

今期は、これをベースにほねつぎチェーンやほねつぎ介護デイサービスのフランチャイズチェーン展開に向けさらに営業活動を強力推進し、「HONEY-STYLE」利用院や「アトラ請求サービス」会員の獲得へサービス内容を拡充することが大幅増収要因となり、利益も先行投資の一巡でV字回復すると見込んでいます。

■最安値から戻り高値への上昇幅の半値押し水準を固めて再発進

株価は、昨年12月16日に公開価格740円で新規株式公開(IPO)され、1313円で初値をつけ上場来高値1598円まで買い進まれたあと、IPO人気の一巡で同安値605円まで調整しましたが、公開価格割れは下げ過ぎとし、さらに弁護士ドットコム<6027>(東マ)との業務提携、前期業績の上方修正、今期業績のV字回復予想などの好材料が続き、連続2日ストップ高などを交えて1570円の戻り高値をつけました。足元は、最安値から戻り高値までのリバウンド幅の半値押し水準を固めていますが、直近IPO株人気再燃もテコに高値奪回に再発進が期待できそうです。(本紙編集長・浅妻昭治)

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