【新規上場(IPO)銘柄】すららネットは発達障がいなどの学習支援に期待感、押し目買い優位に上値を試すか注目

株式市場 IPO 鐘

 すららネット<3998>(東マ)は、12月18日に東京証券取引所マザーズに上場した。同社は、「教育格差の根絶」こそがすららネットの使命と掲げ、e-ラーニングによる教育サービス「すらら」の提供および運用コンサルティング、マーケティングプロモーション、ホームページを運営。「すらら」は、小学校低学年から高校生の子どもたちが国語・数学・英語の3教科を、インターネットを通じてコンピューターで学ぶことができる「対話型アニメーション教材」によって子どもたち個々の学力に応じた学習を可能にしている。

 同社の主要顧客である学習塾や学校法人に加え、個人学習者や海外の利用者に対するオンライン学習教材の「すらら」サービス及び各種経営支援サービスの提供により市場開拓を推進するとともに、社内開発スタッフの技術向上、最先端の技術動向の調査、ビッグデータを活かした商品開発等を通じた商品力の強化を推進している。

 2017年12月期第3四半期業績実績は、売上高5億3100万円、営業利益9300万円、経常利益9200万円、純利益6300万円に着地。

 17年12月期業績予想は、売上高7億1700万円(前期比22.5%増)、営業利益1億0300万円(同26.9%増)、経常利益8600万円(同5.2%増)、純利益5700万円(同6.9%増)を見込む。年間配当予想は、無配を予定している。

 株価は、上場2日目の12月19日に公開価格2040円の2.13倍相当の4345円で初値をつけ、同日高値4400円と買い進まれた後、同21日安値3205円まで売られたが、3400円割れを下値にモミ合っている。中長期の成長に向けた新たなチャレンジとして、放課後等デイサービスや院内学級での活用など、発達障がい・学習障がいのある子どもの学習支援にも取り組んでいるほか、日本以上に教育の機会格差が広がる海外で展開に対する期待感が高まっており、押し目買い優位に上値を試すか注目したい。(株式評論家・信濃川)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■グローバルモデルに匹敵する日本語対応の高性能生成AIを4月から順次提供  ELYZAとKDDI<…
  2. ■優勝への軌跡と名将の言葉  学研ホールディングス<9470>(東証プライム)は3月14日、阪神タ…
  3. ■新たな映画プロジェクトを発表  任天堂は3月10日、イルミネーション(本社:米国カリフォルニア州…
2024年4月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ピックアップ記事

  1. ■海運株と防衛関連株、原油価格の動向に注目集まる  地政学リスクによる市場の不安定さが増す中、安全…
  2. ■中東緊張と市場動向:投資家の選択は?  「遠い戦争は買い」とするのが、投資セオリーとされてきた。…
  3. ■節約志向が市場を動かす?  日本の消費者は、節約志向と低価格志向を持続しており、これが市場に影響…
  4. ■投資家の心理を揺さぶる相場の波  日米の高速エレベーター相場は、日替わりで上り下りと忙しい。とく…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る