【アナリスト水田雅展の銘柄分析】ジョルダンは訪日外国人旅行客増加が追い風、14年9月高値目指す

【アナリスト水田雅展の銘柄分析

 経路検索ソフトのジョルダン<3710>(JQS)の株価は、1月の戻り高値864円から一旦反落したが、第1四半期(10月~12月)の減益に対するネガティブ反応は限定的であり自律調整の範囲だろう。外国人旅行客増加も追い風であり、今期(15年9月期)増収増益見通しを評価して、14年9月高値884円を目指す流れに変化はないだろう。

 乗換案内事業(無料版「乗換案内」、有料サービス「乗換案内NEXT」「乗換案内Plus」、総合旅行サービス「乗換案内トラベル」、および広告、グルメ・運行情報サービスなど)を主力として、マルチメディア事業(電子出版・紙媒体出版、ニュース、教育、その他コンテンツ)や、その他事業(受託ソフトウェア開発、その他新サービス)も展開している。

 有料サービス「乗換案内NEXT」「乗換案内Plus」の14年9月末有料会員数は約55万人に達している。また無料を含めて「乗換案内」の各種インターネットサービスの検索回数は14年12月に月間約2億回となり、当該サービスの月間利用者数は1000万人超となっている。

 乗換案内事業では、鉄道の経路検索にとどまらず、路線バスの経路検索にも対応している。さらに利便性の高い「乗換案内」を目指して、今後は「駅から駅」「バス停からバス停」の案内にとどまらず、徒歩ルートを含めた「地点から地点」「場所から場所」案内を強化する方針だ。

 「移動に関するNO.1情報プロバイダー」を目指し、新サービス開発や機能充実に向けてM&A・アライアンス戦略も積極活用している。12年9月にグルメぴあネットワークを子会社化(13年4月吸収合併)し、12年11月にネット旅行販売・情報提供のイーツアーを子会社化、そして14年7月には合弁で「ミール・プラス」事業のRemunera Jorudan(レムネラ・ジョルダン)を設立した。一方ではマルチメディア事業における不採算事業からの撤退を進めるとともに、新たな採算事業も模索している。

 2月12日に発表した今期(15年9月期)第1四半期(10月~12月)の連結業績は、売上高が前年同期比9.0%増の10億57百万円、営業利益が同24.6%減の94百万円、経常利益が同29.3%減の96百万円、純利益が同49.5%減の53百万円だった。旅行関連などが好調で増収だったが、人件費増加などで営業減益となり、純利益は負ののれん発生益の一巡も影響した。

 セグメント別(内部売上高・全社費用等調整前)に見ると、乗換案内事業は同8.4%増収、同26.1%営業減益だった。イーツアーの旅行関連が大幅に増加して法人向けサービスも好調だったが、新たな事業展開に向けた新製品・サービスの開発に係る人件費の増加で減益だった。

 マルチメディア事業は前期第4四半期(7月~9月)に新規設立した悟空出版が寄与して同2.9倍増収となり、営業赤字も縮小した。その他は受託ソフトウェア開発が減少して同33.8%減収だが、事業効率化で同19.8%営業増益だった。

 通期の連結業績見通しは前回予想(11月13日公表)を据え置いて売上高が前期比4.2%増の45億円、営業利益が同3.3%増の6億円、経常利益が同1.2%増の6億20百万円、純利益が同2.7%増の3億90百万円、配当予想が前期と同額の年間13円(期末一括)としている。

 製品・サービス別売上高の見通しは、乗換案内事業が同2.8%増の42億60百万円(モバイルが同2.0%減の10億50百万円、広告が同15.4%増の3億30百万円、個人向けが同11.8%減の90百万円、法人向けが同7.1%増の9億30百万円、旅行が同4.2%増の16億50百万円、グルメが同9.5%減の2億円、他乗換が同11.1%増の9百万円)、およびマルチメディア事業が同3.0倍の1億円、その他が同横ばいの1億40百万円としている。

 通期見通しに対する第1四半期の進捗率は売上高が23.5%、営業利益が15.7%、経常利益が15.5%、純利益が13.6%で利益進捗率がやや低水準だ。しかし、乗換案内事業ではスマートフォン向け有料サービスの機能強化で会員獲得を推進し、スマートフォン向け無料サービスにおける広告、法人・自治体向け案件、さらに旅行関連パッケージ商品などの販売拡大を見込んでいる。訪日外国人旅行客の増加も追い風として第2四半期(1月~3月)以降の挽回が期待される。さらに20年東京夏季五輪開催も追い風となって中期的に収益拡大が期待される。

 株価の動きを見ると、1月の戻り高値864円から一旦反落したが、大きく下押す動きは見られず800円近辺で堅調に推移している。第1四半期の減益に対するネガティブ反応も限定的のようだ。下値を切り上げる流れに変化はなく自律調整の範囲だろう。

 3月4日の終値810円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS74円72銭で算出)は10~11倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間13円で算出)は1.6%近辺、前期実績PBR(前期実績の連結BPS764円87銭で算出)は1.1倍近辺である。

 日足チャートで見ると25日移動平均線を一旦割り込んだが、週足チャートで見ると26週移動平均線がサポートラインとなって強基調を維持している。外国人旅行客の増加も追い風であり、今期増収増益見通しを評価して14年9月高値884円を目指す流れに変化はないだろう。

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