【狙い場・買い場】アルインコ出直る、記念増配、仮設機材好調

狙い場・買い場

アルインコ<5933>(東1)は、11129円と1月末以来の25日線突破、ミニゴールデンクロスを示現した。東証1部上場の記念配当実施の発表で株主重視の経営姿勢が改めて見直される可能性があり注目したい。

同社は、仮設機材の開発・製造・販売、仮設足場の総合レンタルサービス、オクトシステムの総合レンタルサービス、各種DIY関連製品の開発・製造・販売、アルミ型材の加工・販売、無線通信関連機器の開発・製造・販売、フィットネス関連製品の販売を行っている。

3月5日午後2時に今2015年3月期業績予想の修正と配当予想の上方修正を発表。通期売上高は従来予想の411億7000万円から415億円(前期比5.5%増)に増額、営業利益は同32億7000万円から25億4000万円(同16.2%減)に減額したものの、経常利益は同36億1000万円から37億1000万円(同2.8%減)に増額、純利益は22億円から22億1000万円(同4.4%減)に増額した。

建設機材関連事業の好調な販売などによって売上高は予想を上回る見通しだが、レンタル関連事業の売上総利益が予想に比して減少したことや、アルミ材料価格が上昇したことなどから、営業利益は当初の予想を下回る見込み。

今15年3月期配当予想は、東京証券取引所市場第1部銘柄指定を記念して、期末配当について1株当たり2円の記念配当を実施。1株当たりの期末配当金は、普通配当17円と合わせ、19円となる予定で、既に実施済みの中間配当17円を加えた年間配当金は36円となる予定。

また、株主優待を実施しているが、3月20日が権利確定日で、1,000株以上の株主に対して2,000円分の商品券、5,000株以上の株主に対して4,000円分の商品券、10,000株以上の株主に対して6,000円分の商品券を贈呈する予定。加えて、3年以上継続で長期保有(半期ベースで連続7回以上株主名簿に記載された場合の株主)した場合、1,000株以上の株主に対して上記にプラスして1,000円の商品券を贈呈。5,000株以上の株主に対して上記にプラスして1,000円の商品券を贈呈。10,000株以上の株主に対して上記にプラスして2,000円の商品券を贈呈する予定。

株価は、昨年9月16日につけた上場来の高値1425円から2月13日安値1071円まで調整を挟んで上昇。中国・東南アジアへの海外投資や今後成長が見込める事業分野に積極的に投資を行っていることへの期待感があるほか、今期予想PER10倍台と割安感がある。

利益還元を経営の重要課題の一つとして位置付けているが、配当性向約3割と高く、配当利回り3.1%と利回り妙味が増し、長期保有株主に対する株主優待の優遇など再評価の素地はある。3月期末を前に株主重視の経営姿勢が改めて見直され水準訂正に進みそうだ。(N)

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