【今日の言葉】財政健全のドイツ首相来日

■今年はG8がG7サミット、エネリギーでも日本に刺激

今日の言葉 ドイツのメルケル首相が今日から2日間の予定で来日した。ドイツが今年6月の先進国首脳会議(サミット)の議長国に当っていることから事前の挨拶回りといったところではないだろうか。

ポイントは、メルケル首相が既に中国首脳と7度も行き来しているのに対し、今度で3度目の来日で、しかも2008年の洞爺湖サミット以来7年ぶりということだろう。

良く取れば、日本とドイツの間には緊急を要する大きい問題がないということだろうが、悪く取れば日本軽視にもなるのではないか。

貿易では日本よりもはるかに中国との取引が大きく経済的には日本より中国重視ということだろう。一方、政治的面ではヨーロッパを引っ張るドイツ、アメリカと共に世界をリードする日本ということでは重要なパートナといえる。とくに、テロ対策では共通の立場にある。

ただ、ウクライナ問題ではドイツと日本では北方領土問題を抱えている日本とでは微妙な温度差が感じられそうだ。とくに、今回のサミットはロシアを外したG7となるだけに、このあたりの摺り合わせが今回の来日の背景にもなっているのだろう。

また、原発再稼動を目指す日本と原発をなくし自然エネルギーを基本とするドイツの違いもある。このあたりが、昨今の福島原発処理をめぐり日本国民も事故後始末の負担の大きさから原発に対し腰が引け始めているところだけにドイツ型の自然エネルギー大賛成の世論に結びつく可能性もありそうだ。

先ごろ来日したイギリス皇太子は被災地を訪問したが、メルケル首相の被災地訪問はなさそうだ。

財政でもドイツは日本と違って健全である。日本がアメリカ型一辺倒からドイツ型を取り入れるきっかけとなるかもしれない。大戦中は日・独・伊が同盟を組んでいた時期もあった。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■歯周病の進行抑制に向け、老廃物除去と免疫調整の2軸で研究  ライオン<4912>(東証プライム)…
  2. ■バリア性能と印刷適性を両立、2030年までに10億円売上目指す  大日本印刷<7912>(東証プ…
  3. ■胃がん・大腸がん対策で「Train the Trainerプログラム」を展開  オリンパス<77…
2025年9月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ピックアップ記事

  1. ■東京株、NYダウ反落と首相辞任で先行き不透明  東京株式市場は米国雇用統計の弱含みでNYダウが反…
  2. ■株式分割銘柄:62社に拡大、投資単位引き下げで流動性向上  選り取り見取りで目移りがしそうだ。今…
  3. ■金先物相場を背景に産金株が収益拡大の余地を示す  東京市場では金価格の上昇を背景に産金株が年初来…
  4. ■大統領の交渉術が金融市場を左右し投資家心理に波及  米国のトランプ大統領は、ギリシャ神話に登場す…
  5. ■価格改定効果に加え9月以降の値上げで業績上乗せが期待される銘柄  今週の当コラムは、9月に価格改…
  6. ■9月1日に値上げラッシュの食品株は日銀バトルで小緩んでも株高持続性  まさに「パウエル・プット」…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る