【高見沢健のマーケット&銘柄ウォッチ】ドル独歩高への批判あるが、阻止具体策は出ない

高見沢健のマーケット&銘柄ウォッチ

 ECB(欧州中央銀行)は、3月9日から量的緩和策をスタートしました。これに先立ち、ECBは2017年にユーロ圏の実質域内総生産(GDP)成長率が07年以来の2.1%増に達する、との予測を明らかにしました。

 ドイツのDAX指数は昨年7月3日の終値1万0029ポイントから10月15日に8571ポイントまで下落しましたが、デフレ懸念を払拭すべくECBが積極的な緩和に動くとの期待を背景に、その後、上昇を持続し、先週末には1万1550ポイントの高値をつけるに至りました。この水準は7月高値から10月安値にかけての下落幅のほぼ倍返しのレベルに相当しています。

先週末、ユーロは一時、1ユーロ1.0839ドルと約11年半ぶりの水準に下げましたが、量的緩和の導入により更に下落ピッチを速めるのか注目されます。

米連邦議会ではドル独歩高への批判が次第に強まりを見せています。原油安で米国の個人消費に持ち直しの動きがあるため、直ちにドル高阻止の具体策は出ないとみられます。(証券ジャーナリスト・高見沢健)

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