クレスコは売り一巡感、18年3月期増収増益・連続増配予想で増額の可能性

【アナリスト水田雅展の銘柄分析

 クレスコ<4674>(東1)はビジネス系ソフトウェア開発を主力として、カーエレクトロニクス関連などの組込型ソフトウェア開発も展開している。受注が高水準で18年3月期増収増益・連続増配予想である。そして増額の可能性が高いだろう。株価は17年11月の上場来高値から反落し、さらに第3四半期決算発表を機に急落したが、売り一巡感を強めている。

■ビジネス系ソフトウェア開発が主力で組込型ソフトウェア開発も展開

 ビジネス系ソフトウェア開発(アプリケーション開発、基盤システム構築)事業を主力として、組込型ソフトウェア開発事業、その他事業(商品・製品販売)も展開している。

 17年3月期セグメント別売上高構成比は、ソフトウェア開発事業83%(金融・保険分野40%、公共・サービス分野22%、流通・その他分野20%)、組込型ソフトウェア開発事業17%(通信システム分野2%、カーエレクトロニクス分野7%、情報家電等・その他分野9%)、その他事業(商品・製品販売等)0%だった。

 17年12月に持分法適用関連会社のエル・ティー・エス<6560>が東証マザーズに新規上場したことに伴い、同社株式を一部売却して関連会社に該当しないこととなった。18年1月にはシステム開発のネクサスを子会社化すると発表した。

 収益面では案件別の採算性が影響し、企業のIT投資関連のため年度末にあたる第4四半期(1月~3月)の構成比が高くなる季節特性がある。配当に関しては、特別損益を零とした場合に算出される当期純利益の40%相当額をメドとした配当を継続的に実現することを目指している。

■中期成長に向けて先端技術への取り組み強化

 中期成長に向けた重点施策として、コア事業(システム基盤、アプリケーション開発、組み込み)を組み合わせたビジネスの推進、デジタル変革をリードする先端技術(AI、Robotics、IoT)の研究・拡大、品質・生産性の徹底的追求、サービスビジネスの推進、グループシナジー強化およびM&A・アライアンスの推進、開発体制の拡充(ニアショア、オフショア、ビジネスパートナー)、積極的な情報発信(PR、IR)などを推進している。

 オリジナル製品・サービスでは、IoTの「KEYAKI」、AIの「Minervae」、クラウドの「Creage」を3大ブランドと定義し、ソフトウェア開発・システム開発の需要喚起を推進している。

 17年11月には、眼疾患をスクリーニングする人工知能エンジン「Minervae SCOPE」を、医療機器メーカー向けに研究用として提供開始した。12月1日には歯科用電子カルテのオプテック向けに、歯科のカルテを学習訓練させたAI型電子カルテシステムと歯科診療所向けアシスタントロボットを開発した。

■18年3月期増収増益・連続増配予想で増額の可能性

 今期(18年3月期)の連結業績予想(5月9日公表)は、売上高が前期(17年3月期)比7.5%増の332億円、営業利益が10.8%増の30億円、経常利益が6.6%増の32億80百万円、純利益が9.2%増の22億30百万円としている。配当予想は3円増配の年間58円(第2四半期末29円、期末29円)としている。予想配当性向は29.5%となる。受注が高水準に推移して増収増益・連続増配予想である。

 第3四半期累計は売上高が前年同期比8.8%増の244億59百万円、営業利益が19.7%増の22億97百万円、経常利益が22.5%増の26億83百万円、純利益が15.7%増の17億20百万円だった。受注が高水準に推移して大幅増益だった。売上総利益率は18.8%で0.4ポイント上昇、販管費比率は9.6%で0.6ポイント低下した。

 ソフトウェア開発事業は売上高が11.0%増の204億15百万円で、営業利益が15.0%増の25億円だった。金融保険分野が大型案件一巡で3.1%減収だったが、公共・サービス分野が人材・旅行・物流関連の好調で15.6%増収、そして流通・その他分野が31.8%増収となって全体を牽引した。

 組み込み型ソフトウェア開発事業は売上高が2.8%増の39億68百万円で、営業利益が3.6%増の6億49百万円だった。通信システム分野が6.5%減収、カーエレクトロニクス分野が5.5%減収だったが、情報家電・その他分野が11.8%増収と好調だった。

 通期会社予想に対する第3四半期累計の進捗率は売上高が73.7%、営業利益が76.6%、経常利益が81.8%、純利益が77.1%である。第4四半期の不透明感が強いとして通期会社予想を据え置いたが、増額の可能性が高いだろう。

■株価は売り一巡感

 12月13日に、第三者割当による行使価額修正条項付第4回新株予約権(潜在株式数20万株)、行使価額修正選択権付第5回新株予約権(潜在株式数20万株)、および第6回新株予約権(潜在株式数20万株)の発行を発表した。そして2月26日に第4回新株予約権の権利行使がすべて完了した。

 株価は17年11月の上場来高値5500円から反落して上値を切り下げ、さらに第3四半期決算発表を機に急落した。ただし2月14日の直近安値3505円から切り返して売り一巡感を強めている。

 3月1日の終値3770円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想連結EPS207円63銭で算出)は18~19倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間58円で算出)は1.5%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS1224円66銭で算出)は3.1倍近辺である。時価総額は約452億円である。

 週足チャートで見ると52週移動平均線近辺で下げ渋る形だ。売り一巡して反発が期待される。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)

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