【株式評論家の視点】シンクロ・フードは連続最高益更新を見込む、ここから上値を試すか注目

株式評論家の視点

 シンクロ・フード<3963>(東2)は、2016年年9月29日に東京証券取引所マザーズに上場。17年9月29日に市場第一部へ市場変更した。“食の世界をつなぐ”を経営理念として、インターネットとテクノロジーの力を最大限に活用し、飲食店の出店開業・運営に必要な「ヒト・モノ・サービス」をタイムリーに結びつけ、食に関わる人々から必要とされるサービスを提供している。

 同社は、ユーザー(飲食店出店予定者・運営者・退店予定者)と、飲食店に関わる各事業者等を繋ぐ「飲食店.COM」を中心として、飲食店のライフサイクルにおけるすべてのフェーズにおいてWebサイトを運営し、飲食業支援のトータルサービスをプラットフォーム上で展開している。

 店舗運営業務上、定常的に必要となる「求人掲載・募集」、「食材仕入先探し」、「食材発注」等のサービスや、出店準備時や閉店・退店時に必要となる「店舗物件探し」、「厨房備品購入」、「内装デザイン・設計施行会社探し」等のサービス、及び、広告主に対する広告掲載やメールマガジン広告等のサービスを提供している。

 2018年3月期第3四半期業績実績は、売上高10億0600万円(前年同期比33.3%増)、営業利益4億4700万円(同41.4%増)、経常利益4億2200万円(同46.1%増)、純利益2億6800万円(同47.3%増)に着地。「飲食店.COM」は、17年12月末時点における登録ユーザー 数が124千件(同16.4%増)と順調に増加、重要な経営指標である有料ユーザ-数も、5.9千件(同15.6%増)と順調に増加している。また、「飲食店.COM」に対してサービスを提供する不動産事業者や食材仕入事業者等の関連事業も、3,655社(同11.8%増)と順調に増加している。

 18年3月期業績予想は、売上高12億7000万円(前期比20.8%増)、営業利益4億8300万円(同7.3%増)、経常利益4億5900万円(同8.4%増)、純利益2億8900万円(同9.3%増)と連続最高益更新を見込む。配当は無配を予定している。

 株価は、昨年4月13日につけた上場来の安値1030円から本年3月12日に上場来の高値5290円と上昇。3月23日安値4000円と短期調整した後、切り返している。飲食業界に特化したM&A仲介事業や人材紹介事業を展開するウィット(東京都中央区)の全株式を1億5000万円で取得し、連結子会社化、M&A仲介サービスのさらなる拡大が期待される。19年3月期2ケタ増収増益の連続最高益更新が観測されているほか、13週移動平均線がサポートした感があり、ここから上値を試すか注目したい。(株式評論家・信濃川)

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