【株式評論家の視点】Orchestra HoldingsはKDDIグループとの提携に注目、今期20%超の増収増益を見込む

株式評論家の視点

 Orchestra Holdings<6533>(東マ)は、2016年9月14日に東京証券取引所マザーズに上場。同社(旧デジタルアイデンティティ)は、17年7月3日をもって、社名を「株式会社Orchestra Holdings」に変更し、新設の「株式会社デジタルアイデンティティ」及び「株式会社ライフテクノロジー」にデジタルマーケティング事業及びライフテクノロジー事業をそれぞれ承継させ、持株会社体制への移行。同社は、グループ会社の経営戦略立案や統括管理に特化し、M&A や新規事業創出に戦略的かつ機動的に対応できる組織体制を構築すると同時に、各事業会社の権限と責任を明確化し、自律的な経営の推進により、意思決定の迅速化による効率的かつ機動的な事業運営を図っている。

 同社グループは、同社及び連結子会社7社(株式会社デジタルアイデンティティ、株式会社ライフテクノロジー、株式会社あゆた、株式会社Orchestra Investment、株式会社DI continents等)により構成されており、運用型広告サー ビス、SEOコンサルティングサービス、クリエイティブサービスを中心とするデジタルマーケティング事業、主にスマートフォン向けアプリの企画開発・販売を行うライフテクノロジー事業、各種ゲーム、ツール系アプリ開発、その他各種WEBシステム開発を中心とするソリューション事業を行っている。

 前2017年12月期業績実績は、売上高58億9700万円(前の期比19.9%増)、営業利益3億6400万円(同20.2%増)、経常利益3億6300万円(同21.6%増)、純利益2億4100万円(同21.2%増)に着地。過去最高売上を更新。M&A、持株会社化、オフィス移転等による一過性費用の発生により販管費が増加したものの、過去最高利益を更新と業績は堅調。

 今18年12月期業績予想は、売上高72億0400万円(前期比22.2%増)、営業利益4億4500万円(同22.1%増)、経常利益4億4400万円(同22.1%増)、純利益2億9100万円(同21.0%増)を見込む。年間配当予想は、無配を予定としている。

 株価は、昨年12月22日につけた昨年来の高値2471円から2月6日安値1400円と調整。1600円割れで下値を固め2月23日高値2118円と上昇。その後、モミ合っている。KDDIグループの株式会社medibaと業務提携 第一弾として「au占い」アプリをリリースしているが、今後もチャット相談の領域を広げていく予定で、占いに次ぐ第二弾にはメンタルヘルス相談を検討しており、注目度は高い。今期は売上高・利益ともに20%超の増収増益を見込むと高い成長が続く見通し。日柄調整が進めば、上値を伸ばす余地はあり、下押す場面があれば、買い妙味が膨らみそうだ。(株式評論家・信濃川)

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