【株式評論家の視点】東亜ディーケーケーは水道用水質計事業の譲受完了、逆張りのRCIで買いシグナル

株式評論家の視点

 東亜ディーケーケー<6848>(東1)は、1944年創業の計測機器の専業メーカーで、環境「環境(水・大気・ガス)」、そして「医療」の4本柱を軸に環境計測から化学分析まで、生産・品質管理・プロセス制御・産業用ガス検知警報機・医療関連機器の幅広い分野で事業を展開している。

 計測機器事業は、同社の主力である環境・プロセス分析機器分野で、半導体・食品・化学工場、石油精製関連設備から浄水場・ごみ処理プラント・下水道施設など幅広い分野での品質管理やプロセスの運転状況の監視、あるいは生産の合理化を推し進めている。科学分析機器分野で、フィールドからラボラトリーに至るまで、信頼性の高い分析機器を提供している。産業用ガス検知警報器分野で、半導体工場や化学工業プラントなどで発生する可燃性ガスや毒性ガスなどの漏えいを検知し、安全な作業環境を提供している。電極・標準液分野で、環境・プロセス分析機器、科学分析機器の分野における全製品群の補用品類、現地調整、定期点検及び修理、リペアパーツなどを提供している。


 不動産賃貸事業では、東京都新宿区の本社に隣接の賃貸ビル1棟ほかを所有し、不動産賃貸事業を行っている。前年に狭山貸店舗の契約満了に伴い解約したが、新たに購入した本社隣接土地を駐車場運営会社に賃貸し始めている。

 前2018年3月期第3四半期業績実績は、売上高107億1400万円(前の期比7.4%増)、営業利益9億9000万円(同35.6%増)、経常利益10億2700万円(同32.2%増)、純利益6億9100万円(同37.8%増)に着地。

 前18年3月期業績予想は、売上高150億円(前期比3.8%増)、営業利益14億7000万円(同7.7%増)、経常利益15億円(同5.1%増)、純利益10億円(同18.5%減)を見込む。年間配当予想は、期末一括13円継続を予定としている。

 株価は、2月14日につけた昨年来の安値995円から3月22日に年初来の高値1449円と上昇。その後、モミ合っている。4月2日に昨年10月2日付「事業譲受に関するお知らせ」で公表した通り、メタウォーターから水道用水質計事業の譲渡が完了したと発表。今19年3月期2ケタ増益が観測されており、5月8日に予定される本決算の発表に期待は持てる。また、発がん性が認められているPM2.5の空気中の濃度が、日本や韓国でも高まっており、関連銘柄として折に触れ見直される可能性が高い。短期的には逆張りのRCIで買い転換シグナルが出ており、買い妙味が膨らみそうだ。(株式評論家・信濃川)

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