ファンデリーは目先的な売り一巡して反発期待、19年3月期も増収増益予想

【アナリスト水田雅展の銘柄分析

 ファンデリー<3137>(東マ)は健康食宅配事業を主力として、ヘルスケア総合企業を目指している。健康食宅配会員数が増加基調であり、18年3月期増収増益だった。そして19年3月期も増収増益予想である。株価は決算発表を機に高値圏から急落したが、目先的な売り一巡して反発を期待したい。

■健康食宅配サービスのMFD事業が主力

 健康食宅配サービスのMFD(Medical Food Delivery)事業、およびマーケティング事業を展開している。18年3月期事業別売上高構成比はMFD事業89%、マーケティング事業11%だった。

 MFD事業は健康食(冷凍弁当)の通販カタログ「ミールタイム」などを医療機関や調剤薬局などを通じて配布し、顧客(個人)から注文を受けて宅配する。従来の食事宅配サービスと一線を画し、食事コントロールを通じた血液検査結果の数値改善を目指している。管理栄養士・栄養士が顧客の疾病・制限数値・嗜好などに合わせてメニューを選び、定期的に届ける「栄養士おまかせ定期便」も提供している。

 需要拡大に対応してMFD事業の初の生産拠点となる新工場を建設する。18年度内に着工、19年度内に操業予定としている。

■マーケティング事業も展開して収益多様化を推進

 健康食宅配サービスから派生した事業として、食品メーカーなどへの健康食通販カタログ誌面の広告枠販売、食品メーカーなどからの商品サンプリングや健康食レシピ作成の業務受託、健康食レシピサイト運営などのマーケティング事業も展開し、収益源の多様化を推進している。

■MFD事業の会員数は増加基調

 MFD事業の会員数は、15年3月期末15万2771人、16年3月期末18万2905人、17年3月期末20万3441人、18年3月期末22万1727人と増加基調である。

 全国の医療機関や調剤薬局などの紹介ネットワークを通じた効率的な顧客獲得、専門性の高い栄養士による「ヘルシー食」など多様な健康食の開発やカウンセリングが強みである。18年3月には紹介ネットワーク数が2万ヶ所を突破(17年3月期末は1万7596ヶ所)した。

 健康食通販カタログ「ミールタイム」の発行部数は、19年3月発行「ミールタイム2019春号」から各号80万部に増刷(現在は各号75万部)する。さらなる会員数拡大を目指す。

■18年3月期増収増益、19年3月期も増収増益予想

 18年3月期の非連結業績は、売上高が17年3月期比2.5%増の33億06百万円、営業利益が6.8%増の6億49百万円、経常利益が5.7%増の6億51百万円、純利益が6.6%増の4億20百万円だった。

 MFD事業において新規施設からの顧客獲得に遅れが発生して計画を下回ったが、マーケティング事業の伸長も寄与して6期連続増収増益、過去最高更新を達成した。売上総利益率は58.9%で1.2ポイント上昇、販管費比率は39.2%で0.3ポイント上昇した。

 MFD事業は売上高が0.4%増の29億33百万円、営業利益が2.3%増の6億72百万円だった。期末MFD事業会員数は9.0%増の22万1727人(うち定期コース会員数は8.8%増の7925人)となった。第4四半期の1件あたり購入単価は前年同四半期比37円増加して6918円となった。概ね6900円前後で推移している。マーケティング事業は売上高が22.5%増の3億73百万円、営業利益が22.3%増の2億79百万円だった。健康食通販カタログの広告枠販売が順調に推移し、業務受託における複数案件獲得も寄与した。

 19年3月期の非連結業績予想は、売上高が18年3月期比10.4%増の36億50百万円、営業利益が8.6%増の7億05百万円、経常利益が6.8%増の6億96百万円、純利益が6.0%増の4億45百万円としている。MFD事業では健康食宅配会員数が増加基調であり、マーケティング事業も伸長する。7期連続増収増益予想である。

 セグメント別の計画は、MFD事業の売上高が9.8%増の32億20百万円で営業利益が12.1%増の7億53百万円、マーケティング事業の売上高が15.2%増の4億30百万円で営業利益が9.8%増の3億06百万円としている。新工場建設に向けた投資を推進する。

 なおMFD事業はおせち料理などで12月の売上高が増加する季節要因がある。マーケティング事業は業務受託売上が下期偏重だったが、徐々に平準化が進んでいる。利益配分については、事業規模や収益が安定成長段階に入ったと判断された時点で、配当による株主への利益還元に努めるとしている。

■23年3月期営業利益20億円目指す、中期的に収益拡大基調

 18年2月に19年3月期を初年度とする中期経営計画「will2022」を策定した。

 団塊の世代の先頭である1947年生まれが75歳となり、本格的なひとり暮らし社会が始まる2022年に向けて、目標値には23年3月期売上高100億円、営業利益20億円、営業利益率20%を掲げている。セグメント別目標は、MFD事業が売上高91億円、営業利益20億円、マーケティング事業が売上高6億円、営業利益4億円、新設予定のメディア事業が売上高3億円、営業利益2億円、営業利益調整の全社費用6億円としている。

 MFD事業では、SPA(製造小売業)モデルへの事業構造転換を推進し、圧倒的NO.1の健康食ブランドの確立を目指す。マーケティング事業では、医療機関リコメンドサンプリングを成長ドライバーとして大型契約獲得を推進し、商品力を高めてTVCMと競争できるサービス提供を目指す。新設予定のメディア事業では、ポイント家電を軸に自社の強みを活かした新事業を創出し、第3の収益柱を目指す。

 一人暮らし高齢者の増加、生活習慣病患者や食事制限対象者などの増加を背景として健康食宅配市場は拡大基調が予想される。従来の食事宅配サービスと一線を画した健康食メニュー開発力などを武器として、中期的に収益拡大基調だろう。

■株価は目先的な売り一巡して反発期待

 株価は急伸した4月9日の上場来高値2413円から反落し、さらに決算発表を機に急落した。18年3月期実績が計画を下回ったことが嫌気された可能性がありそうだ。

 5月1日の終値1760円を指標面で見ると、今期予想PER(会社予想のEPS69円93銭で算出)は約25倍、前期実績PBR(前期実績のBPS358円03銭で算出)は約4.9倍である。時価総額は約112億円である。

 週足チャートで見ると26週移動平均線がサポートラインだ。目先的な売り一巡して反発を期待したい。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)

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