【株式評論家の視点】イフジ産業は今期予想PER13倍台と割安感あり

株式評論家の視点

 イフジ産業<2924>(東1)は、昭和47年設立以来、液卵専門メーカーとして、系列に縛られない自由な経営環境のもと、地域密着・顧客密着の営業体制を確立、関東、東海、関西、北部九州という、大消費地に工場を立地し、着実に成長を続けているが、昨年3月2日に東京証券取引所市場第二部から同取引所市場第一部銘柄に指定された。同社は、鶏卵を卵液・冷凍卵に加工し、菓子パンやケーキなどの原料として製菓・製パンメーカーへ販売しているほか、冷凍食品や外食メニューの食材として冷凍食品メーカーや外食産業へ販売している。また、むき卵や茶碗蒸しベースなど、卵を使った食品を惣菜業界や弁当業界、スーパー、コンビニエンスストアへ販売している。

 今2019年3月期は、鶏卵関連事業については引き続き販売数量の増加に尽力するが、当期の鶏卵相場が前期よりも低く推移するとの予想から液卵の製品販売単価も低く推移すると予想している。また、調味料関連事業においては、新規取引先の獲得や自社の加工技術を活かした受託生産の獲得等により売上高の回復を目指す。

 5月1日に発表した今19年3月期第2四半期業績予想は、売上高67億2900万円(前年同期比2.7%減)、営業利益3億0500万円(同19.3%増)、経常利益3億0800万円(同16.4%増)、純利益2億0500万円(同19.8%減)を見込む。

 今19年3月期業績予想は、売上高142億2700万円(前期比1.2%増)、営業利益7億3000万円(同5.4%増)、経常利益7億3700万円(同3.9%増)、純利益4億9200万円(同11.3%減)を見込む。年間配当予想は、17円(第2四半期末8円、期末9円)の1円増配を予定。株主優待として、第2四半期末と期末に100株以上1,000株未満の株主に対して300円分の「たまごギフト券」(全国の主な百貨店及びスーパー等で卵を購入の際に利用できる。)、同1,000株以上の株主に対して1,200円分の「同券」の贈呈を予定している。

 株価は、2月6日につけた年初来の安値742円から5月8日に年初来の高値820円と上昇。5月14日安値758円と下げてモミ合っている。今期予想PER13倍台と割安感があり、増配予定で配当利回り2.1%と利回り妙味もソコソコある。760円どころが下値として意識された感があり、下押す場面を待って買いを入れるところだろう。(株式評論家・信濃川)

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