キャリアリンクは19年2月期減益予想の織り込み完了して出直り期待

【アナリスト水田雅展の銘柄分析

 キャリアリンク<6070>(東1)は「チーム派遣」を強みとする総合人材サービス企業である。19年2月期減益予想だが、BPO関連事業が牽引して中期成長を期待したい。株価は19年2月期減益予想の織り込みが完了して徐々に下値を切り上げている。出直りを期待したい。なお7月6日に第1四半期決算の発表を予定している。

■BPO関連事業が主力の総合人材サービス企業

 官公庁・地方公共団体・民間企業向けBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)関連事業を主力として、企業等のコンタクトセンター(コールセンター)向けCRM(カスターマー・リレーションシップ・マネジメント)関連事業、製造・物流分野の製造系人材サービス事業、一般事務職分野の一般事務事業など、人材派遣・紹介や業務請負などの総合人材サービス事業を展開している。

 18年2月期(製造系人材サービス事業を新設子会社キャリアリンクファクトリーに事業承継して18年2月期から連結決算に移行)のセグメント別別売上高構成比は事務系人材サービス事業85%、製造系人材サービス事業15%である。

 18年3月、だいこう証券ビジネス(DSB)<8692>と資本業務提携に関する基本合意書を締結し、DBSの子会社ジャパン・ビジネス・サービス(JBS)の全株式を取得して子会社化した。

■顧客企業の業務効率化を実現する「チーム派遣」に強み

 顧客の業務効率化や品質向上などを実現する企画提案型の人材派遣および業務請負を特徴としている。特にBPO関連事業では、顧客企業の業務効率化や業務処理品質向上を実現するために「単なるスタッフ派遣」ではなく、経験豊富な社員をリーダーとして編成した「チーム派遣」を強みとしている。顧客にとっては、自社による導入時の研修や導入後の業務指導などに係る負担が軽減され、発注から短期間で大量業務処理の稼働開始が可能になるというメリットもある。

 また1000名を超える大型案件でも、稼働開始まで短期間で対応できるノウハウを有していることも強みだ。スタッフに対してはキャリアパス制度などを活用して能力、満足度、出勤率、稼働率を高める仕組みを構築しており、こうした仕組みもチーム派遣や大型案件に対する短期間での対応を支えている。

■19年2月期減益予想だが中期成長期待

 19年2月期の連結業績予想は、売上高が18年2月期比31.0%増の219億68百万円、営業利益が13.6%減の4億76百万円、経常利益が2.7%減の5億91百万円、純利益が12.2%減の3億63百万円としている。配当予想は18年2月期と同額の年間10円(期末一括)で、配当性向は33.6%となる。

 売上面では、既存の民間企業向けBPO大型プロジェクト案件の一つで業務処理量が一段と減少し、臨時給付金関連案件の受注も減少するが、民間BPO案件の新規受注、ジャパン・ビジネス・サービス(JBS)の新規連結、だいこう証券ビジネス(DSB)との資本業務提携効果などで大幅増収予想である。利益面では、新規受注案件の利益率が当面の間、受注高が減少する既存の民間企業向けBPO大型プロジェクト案件の利益率に及ばないため、減益予想としている。

 19年2月期は減益予想だが、BPO関連事業が牽引して中期成長を期待したい。

■BPO関連事業が成長エンジン、M&Aによる領域拡大も推進

 中期経営計画(ローリング方式、18年2月期~20年2月期)では、BPO関連事業を成長エンジンとした成長戦略を加速させる方針を掲げ、営業戦略の基本を大型BPO案件の獲得による売上規模拡大、企画提案力・運用力の強化とチーム派遣の拡大、M&AによるBPO関連事業の領域拡大としている。

 目標数値には、20年2月期売上高268億円(BPO関連事業186億円、CRM関連事業30億円、一般事務事業6億円、製造系人材サービス事業45億円)、営業利益14億40百万円、経常利益14億30百万円、純利益9億60百万円を掲げている。

 BPO関連事業は高品質なBPOサービスにより顧客満足度No.1のBPOを実現する。CRM関連事業は高付加価値な提案により、BPO化につなげていく。一般事務事業は高利益案件の周辺業務を取り込み、BPO化を推進する。製造系人材サービス事業は、人材が払底する製造マーケットで強力な供給を実現する方針だ。

■株主還元は総合利回りの向上を目指す

 株主還元については、現金配当と株主優待を合算した総合利回りの向上を基本方針としている。株主優待制度は毎年8月31日現在の1単元(100株)以上保有株主に対して、保有株式数に応じてオリジナルQUOカードを贈呈している。

■株価は出直り期待

 株価は安値圏500円台でモミ合う形だが、2月安値534円を割り込むことなく徐々に下値を切り上げている。19年2月期減益予想の織り込みは完了しているようだ。

 6月14日の終値563円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想連結EPS29円79銭で算出)は約19倍、今期予想配当利回り(会社予想の年間10円で算出)は約1.8%、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS271円99銭で算出)は約2.1倍である。時価総額は約71億円である。

 週足チャートで見ると26週移動平均線突破の動きを強めている。出直りを期待したい。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)

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