【新規上場(IPO)銘柄】スプリックスは6月29日上場、個別指導塾の開校による成長余地あり

株式市場 IPO 鐘

 スプリックス<7030>(東1)は、6月29日に東京証券取引所市場第一部に上場した。同社は、教育IT事業をはじめ、日本最大規模の個別指導事業やシェアーNo.1の教育コンテンツ事業のほか、社会人を対象とした生涯教育事業を行っている。

 教育IT事業では、「学習動画」や「学習マンガ」等の教育アプリの企画・開発を含め、様々なネット上の学習コンテンツを提供している。

 個別指導事業では、業界で初めて「1科目+20点保証」を実現して急成長中の「先生1人に生徒2人まで」の『森塾(生徒数2万突破)』を運営しているほか、ネットで学習する自立学習『RED』のフランチャイズ展開をしている。

 教育コンテンツ事業では、「教育ノウハウをパッケージ化」することで、世の中になかった「読書教育プログラム」や「個別指導専用テキスト」「中国語検定テキスト」等を開発・出版。デジタル教材の開発も行っている。

 生涯教育事業では、現在の「美容」「健康」ブームを背景に若い女性を中心にダンス部門が急拡大中で、日本最大規模のフラダンス講座をはじめ、今後のチェーン化で「ダンスで全国No.1ブランド」を目指している。

 今18年9月期第2四半期業績実績は、売上高52億2500万円、営業利益15億0400万円、経常利益15億円、純利益9億7400万円に着地。
 
 今18年9月期業績予想は、売上高103億6300万円(前期比21.9%増)、営業利益23億5100万円(同)、経常利益23億0800万円(同98.1%増)、純利益15億6400万円(同83.0%増)を見込む。本年9月における「森塾」直営教室の教室数は88教室(同8教室増)、生徒数は31,518名(同5,198名増)を見込む。上場で調達した資金は森塾の新規開設などに充てる計画で、年間配当は30円(第2四半期末15円、期末15円)を予定している。

 株価は、上場初日の6月29日公開価格2400円を約8%上回る2587円で初値を形成した後、高値2787円と上昇、初日は2770円で終了。7月3日高値2877円と買い進まれている。個別指導塾の開校による成長余地、ITを活用した教育分野で世界1位を目指していることへの期待感が高まっている。また、配当性向30%をメドとしていることから、買い安心感を与えており、押し目買い優位に上値を試すか注目したい。(株式評論家・信濃川)

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