【狙い場・買い場】日東精工はPER、利回りでの割安顕著、中期で狙える

狙い場・買い場

日東精工<5957>(東1)は、週足チャートが高値圏で三角保合いを形成している。中期で好狙い場だろう。

同社は、ねじ製品(工業用ファスナー)を手掛けるファスナー事業部、自動組立機を手掛ける産機事業部、計測・検査装置を手掛ける制御システム事業部の3事業部を持つ。3部門が提携し、先進的で高品質な製品の開発・提供をしている。

2012年度から、「グループによる総合力を活かし、世界に飛躍する」を基本方針とした「日東パワーアッププランⅡ」に取り組んできた。エコカー(ハイブリッド・電気自動車)、リチウムイオン・燃料電池、太陽光発電、スマートグリッド関連、医療、介護福祉などの注力領域をターゲットに、ファスニング・ソリューションを展開してきたが、3月4日に15年を初年度とし18年までの4か年の事業運営に関する「日東パワーアッププランFINAL」を策定した。

経営ビジョンは「締結・組立・計測検査分野における飛躍的成長への挑戦」。2019年に、「締結・組立・計測検査における真のグローバルメーカー」となるための最終ステージと位置づけるもので、基本戦略として、事業力の強化、人財力の強化、グローバル力の強化、ブランド力の強化を掲げている。

今2015年12月期業績予想は、売上高が268億円(前年同期比2.2%増)、営業利益が25億3000万円(同4.3%増)、経常利益が27億円(同0.9%増)、純利益が15億3000万円(同0.8%増)と小幅ながら続伸を見込んでいる。配当性向2割で年間配当は8円50銭(第2四半期末4円、期末4円50銭)を予定している。
1株利益は40.1円。

中期経営計画の最終年度18年12月期売上高400億円、営業利益32億円(営業利益率8%以上)。経常利益32億4000万円(経常利益率8.1%以上)、純利益18億円(純利益率4.5%以上)、ROE8.0%以上、新製品売上高比率30%以上の業績目標を掲げている。

株価は、昨年5月に社員教育マニュアルを「人生の『ねじ』を巻く77の教え」として、仕事への誇りや意欲を再確認できるビジネス書として幅広い会社員の支持を得たことが話題となり、同社に対する関心が高まり、昨年7月8日に昨年来の高値400円をつけた。10月17日に安値336円、1月16日にも332円と下げ下値を確認している。

ねじ製品(工業用ファスナー)では、海外5拠点に生産工場を有し、世界トップクラスの生産能力を誇り、実質無借金経営で好財務内容。今期予想PER9倍台、PBR0.69倍と割安感があり、配当利回り2.3%と利回り妙味もソコソコあり、見直し余地は広がることから注目したい。(N)

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