インテリジェント ウェイブの今期19年6月期連結業績予想は、微増収ながら大幅増益を見込む

■金融システムソリューション事業の売上高は微減、プロダクトソリューション事業10.1%増を見込む

 インテリジェント ウェイブ<4847>(東2)の今期19年6月期連結業績予想は、微増収ながら大幅増益を見込む。

 同社は、ソフトウェア開発中心にソリューションを提供する金融システムソリューション事業、情報セキュリティ分野中心にパッケージソフトウェアや保守サービスを提供するプロダクトソリューション事業を展開している。

 今期は、金融システムソリューション事業の売上はカード会社のブランド統合の売上が前期より約10億円減少するため、微減となる見通し。一方で、プロダクトソリューション事業の売上高は前期比10.1%増となる見込み。

 その結果、19年6月期連結業績予想は、売上高107億円(前期比0.9%増)、営業利益8億80百万円(同60.7%増)、経常利益9億円(同56.9%増)、純利益6億20百万円(同64.3%増)となっている。

■クラウドサービスの売上が6億50百万円(前期比67.2%増)と大幅に伸びる

 金融システムソリューション事業は、カード会社のブランド統合の売上高が大幅に減少するものの、その他の開発案件に加え、クラウドサービスの売上が6億50百万円(前期比67.2%増)と大幅に伸びることから、ほぼ前期並みの売上93億円(前期比0.3%減)、営業利益8億40百万円(同40.5%増)を見込む。特に、クラウドサービスは、今後も急成長の継続が見込まれ、売上高は、20年10億円、21年14億円が予想されている。

 プロダクトソリューション事業は、売上高14億円(前期比10.1%増)、営業利益40百万円(前期△51百万円)を見込んでいる。トピックスとしては、イスラエルのSecBI社の標的型攻撃をAIで検出するSecBIを1Qより販売開始する。

■中期経営計画の売上目標を1年前倒しで達成

 これまでの同社の売上高を振り返ると、15年61億60百万円、16年72億06百万円、17年84億69百万円と年間10億円以上の成長を続け、18年には20億円以上の成長となり中期経営計画の売上目標を1年前倒しで達成した。ところが、今期の売上は前期比97百万円増に過ぎないこともあり、1日の決算発表後、2日連続で株価は下げている。

 しかし、金融システムソリューション事業では、クラウドサービスの急成長、次世代NET+1を核とした市場開拓、AIを使った次世代不正検知等の売上拡大が予想されることに加え、汎用HSMを利用した暗号鍵管理は金融以外の自動車メーカーへの納入実績もあり、今後は他業種への展開も見込めることから、安定した成長が予想される。

 以上のように、今後の好業績も期待されることから株価の見直しが予想される。

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