三洋貿易の第3四半期は増収増益、今期業績を上方修正、配当も3円増額に

■自動車関連商材などが好調

 三洋貿易<3176>(東1)は3日、18年9月期第3四半期連結業績を発表し、併せて、通期業績予想及び配当予想を上方修正した。

 第3四半期連結業績の売上高は前年同期比17.4%増の592億94百万円、営業利益は同6.3%増の42億70百万円、経常利益は同3.2%増の44億40百万円、四半期純利益は同7.9%増の29億64百万円だった。

 各事業の取組みを見ると、化成品では、売上高は216億56百万円(同7.5%増)、営業利益は13億64百万円(同1.4%増)だった。主力の自動車・家電・情報機器関連向け合成ゴムや副資材等が引き続き堅調に推移した。化学品関連商品では、主力の塗料・インク関連やフィルム及び電材輸出に加え、旧ソートビジネス、医薬関連や香料が堅調に推移した。
 
 機械資材では、売上高は200億19百万円(同23.1%増)、営業利益は24億17百万円(同15.7%増)となった。産業資材関連商品は、シート用部品等の自動車内装用部品の販売で予想以上の好調が続き、前年同期実績を更に上回った。機械・環境関連商品は、木質バイオマス大型案件が実現、飼料機械も前期並みを確保し、大きく伸長した。科学機器関連商品は、摩擦摩耗試験機、バイオ関連機器などが好調に推移した。
 
 海外現地法人では、売上高は143億95百万円(同33.3%増)、営業利益は7億14百万円(同18.2%増)となった。SCOA(米国)は、モーター等の自動車内装用部品や吸水性ポリマー等の好調が継続した。三洋物産貿易(上海)も、ゴム関連や自動車部品関連が伸長した。San-Thap(タイ)は、ゴムや自動車部品関連が好調に推移し、Sanyo Trading(ベトナム)は、塗料の大口案件等があり化学品関連が堅調だった。

 併せて、通期業績予想の上方修正を発表し、前回予想(11月7日)に対して、売上高を57億円増額して前回予想比7.6%増の800億円(前期比18.1%増)、営業利益を1億20百万円増額して同2.4%増の50億70百万円(同2.7%増)、経常利益を1億20百万円増額して同2.3%増の52億70百万円(同△0.0%)、純利益を1億90百万円増額して同5.7%増の35億円(同4.4%増)としている。

 第3四半期累計期間では、自動車関連商材などの販売が好調に推移したことで、当初予想を上回るレベルで推移しており、第4四半期も、グローバルな不確実性などの懸念材料はあるものの、業績は自動車関連商材を中心に底堅く推移する事が予想されることから、通期業績は、予想を上回る見込みとしている。

 なお、配当は、業績好調に伴い、今期の年間配当を従来計画の59円を62円(前期は59円)とし3円増額修正した。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■グローバルモデルに匹敵する日本語対応の高性能生成AIを4月から順次提供  ELYZAとKDDI<…
  2. ■優勝への軌跡と名将の言葉  学研ホールディングス<9470>(東証プライム)は3月14日、阪神タ…
  3. ■新たな映画プロジェクトを発表  任天堂は3月10日、イルミネーション(本社:米国カリフォルニア州…
2024年4月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ピックアップ記事

  1. ■海運株と防衛関連株、原油価格の動向に注目集まる  地政学リスクによる市場の不安定さが増す中、安全…
  2. ■中東緊張と市場動向:投資家の選択は?  「遠い戦争は買い」とするのが、投資セオリーとされてきた。…
  3. ■節約志向が市場を動かす?  日本の消費者は、節約志向と低価格志向を持続しており、これが市場に影響…
  4. ■投資家の心理を揺さぶる相場の波  日米の高速エレベーター相場は、日替わりで上り下りと忙しい。とく…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る