【業績でみる株価】日立金属は今3月期を上方修正、1株利益前期96円から145円へ大きく向上

業績で見る株価

日立金属<5486>(東1部・売買単位1000株)は自動車向け高級金属製品や、電線が絶好調なうえに、海外での鉄道インフラ整備に絡んだ産業関連製品も伸長。業績の急伸を受けて、株価の上昇パターンは続いている。

同社は高級金属製品や高級鋳造品を得意とした金属メーカー。収益源の高級金属製品(売上高構成比29%)が自動車メーカー向けに需要が拡大。また、電線材料(同31%)も伸びている。しかも、子会社日立機材の株式売却を受けて特別利益77億円を計上したことにより、2015年3月期の業績は上方修正された。売上高は従来予想を100億円上回り1兆円(前期比23.8%増)となる見通し。

営業利益は状来予想を変えないものの770億円(同29.3%増)を確保し、経常利益は従来予想を10億円アップした735億円(同20.7%増)、同様に当期純利益も160億円上回って620億円(同57.3%増)を確保できるという。予想一株当たり利益は145円(前期実績96円)に急上昇する。配当も今期末に3円増配の13円とする方針で、年間では23円(同20円)とする。

さらに、四季報最新号では、2016年3月期の業績は売上高1兆1500億円、営業利益950億円、経常利益920億円、当期純利益640億円、1株利益149.7円と予想している。

株価は2013年11月の524円をスタート時点としてほぼ一本調子で上げ続け、2014年12月には2130円まで買い進まれた。当面の目標である2000円台に乗せたことから一服の展開で1900円前後で一進一退となっている。2016年3月期の業績がハッキリしてくれば、買いが勢いを増すことになりそうだ。

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